うをさの会


前の職場で共に汗した面子で久々に再会をした。
その職場には面子の誰ももういない。
散り散りになって今はそれぞれの職場で、一緒に働いていた時と、大きな括りでは同じとはいえ、全く違う仕事をしている。


一緒に働いている時には、それなりにそこでしんどい役割を負ってきた人たちであった。
だからこそ、こうして何年かブランクをおいても何となく集まってお互い話したくなるのだが、各所各様ながら、それぞれの職場でやはり苦労は絶えないようであった。
若干、自分のところが、見当違いの無駄な苦労の多い職場であるらしいことは明らかになったけれど、まあそれは想定の範囲内のことだ。


私にとって、たくさんの人にもまれて何だかわからなくなってきた時に、だいたいこの辺りがスタート地点、と見当をつける「定点」のような人たちである。
時に、楽しいひとときを過ごしながら、位置を確かめるようにクールダウンする機会は貴重である。


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