都道府県のホームページ


生徒たちに「データ入力」の実務に対応する力をつけさせる取り組みを進めている。
データベースの操作を経験させることと、地名など実務で扱うことの多い漢字について学習することがおもな内容なのだが、そのためには日本全国の地名がたくさん必要になる。


全国の郵便番号一覧(ぽすたるがいど)などをもとに、市外局番・郵便番号・市町村名までは矛盾のない、実際にありそうな架空の住所を一生懸命作ろうとこころみたが、これは相当に大変な作業で、100個までは頑張ったがめげてしまった。


作るのではなく、なんとか実在する住所を使うことができないか・・・。
全国に満遍なくあって、個人情報的に問題がなく・・・。


大きな企業の支店や支社の住所あたりから考え始めたのだが、そのうちに、ああ!と気がついた。
都道府県庁や市町村の役場の住所を使えばいいのである。
そう思って調べると便利なページがいくつもある。
最終的には「日本のお役所」というページ(http://www.towninf.co.jp/p/52/52100/100.htm)が充実しているので、今はそのお世話になっている。


数あるページを吟味してから作業をスタートすればよかったのだが、最初に見つけたページでいきなり都道府県庁の住所リストを作る作業を始めてしまったので、少し余計な作業をしてしまうことになった。
そのページは郵便番号と代表電話番号が記載されていないかわりに全都道府県庁へのリンクがついているものだったため、そのリンクで各ページに飛んでは郵便番号と電話番号を回収してまわることになったのだ。
結果的に47都道府県すべてのWebページを閲覧することになった。


いろいろ工夫が凝らされているのだが、なにぶんこちらが欲しいのは、庁舎の住所と電話番号だけである。
この2点だけでも、親切不親切いろいろあって興味深かった。


役所に電話で問い合わせたりする時にどこに掛ければいいのか、は「掛ける側」と「掛けられる側」で若干事情が違うであろう。
掛ける側は、役所内の組織図や仕事割に精通しているわけではないから、代表番号に掛けてそこから必要な部署につないでもらう方が便利である。
掛けられる側は、部署につなぎなおす作業に手を取られず、住民がそれぞれに必要な部署に電話してくれる方がいい、と考えるかもしれない。


どこに電話番号があるのか探すのに手間取るページがいくつかあった。


しかし、群を抜いて役所特有の不親切さを感じた県があった。
滋賀県だ。
なんと代表番号が存在しない。
連絡先を求めてリンクを辿ると、県の組織図のページに行き、各部署ごとの番号がある。それだけである。
その組織図も、知事部局を先頭に組織のヒエラルキーをそのままに反映させた図で、市民側の用件に、どの部署が対応するのかについて説明がない。いったいどこに電話すればどのような用がたせるのかさっぱりわからない。

これは少しひどいものだと感じた。県の何かを反映しているだろうと思わせる。


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