「かもめ食堂」と「悪魔の手毬唄」


私はあまり映画を見ない。シンデレラマン [DVD]
最後に見に行ったのは、たしか一昨々年に行ったラッセル・クロウの「シンデレラマン」。
相方と観に行ったこともないなあ…。
テレビで放映される映画を観ることはたまにあるが、レンタルでDVDやビデオを借りて観たことは、これまで一度もなかった…。


そんな中、相方がCDを借りるついでにDVDを借りてきていた。
熱を出してダウンしていると、出来ることはほとんどない。滅多にない「ひま」をいいことに、観てみた。
タイトルは「かもめ食堂
あ、小林聡美のパンのコマーシャルで見かけたあれかぁ。かもめ食堂 [DVD]



小林聡美片桐はいりもたいまさこのやわらかで適切なやりとりが、フィンランドの美しい自然、町並み、あたたかな、しかし私たちと同じ痛みやさびしさを抱えた人々のなかで繰り広げられていく。
家具やインテリアについてあれこれ調べたときに、北欧のデザインやスタイルがとても魅力的で、また実際に人気も高いことを知った。清潔感にあふれて無駄がなく、しかし冷たからず、地味なようで実は大胆なそれらが、映画でも垣間見られた。
晴れ間の下の、朝食後の空気に、この映画はぴったりで、とっても心地よく楽しむことができた。


悪魔の手毬唄 [DVD]
どことなくだるい体のままに、久しぶりに編みかけのセーターを引っ張り出して、のんびりと作業をしながらまたテレビをつけると、市川崑の「悪魔の手毬唄」が始まった。石坂浩二岸恵子はじめ、出てくる俳優が次々に魅力的で若く、ついつい最後までじっくり観てしまった。
人形が手まりをつくカットなど、幼いころに垣間見たときには本当に怖くて、ただそれだけだったことを思い出す。魅力的な俳優を集める楽しさに満ちている感じで、とても楽しかった。


時々はこうして映画を楽しむのもいいなあ、と病欠の休みにはちょっと不謹慎な感想。


[fin]