問い合わせ


出張の届けや休暇の申請、税金の控除申請など、以前なら書類に判をついて申請していたような手続きが、今はオンラインの端末で行われている。


たいして操作が難しいわけでなく、書類よりも楽なのだが、手応えのなさに相変わらず、そこはかとない不安を感じる。
データを入力しておくだけの申請では、問題の起こることはまずないのだが、「データを更新すると自動的に申請の書類がプリントアウトされ、それを提出する」というたぐいの申請(税に関係のあるものはことごとくこれだ)は、プリンタとの連携に余分にプログラムが関係するために、いろいろトラブルが起こる。


職場の上司が「紙が出ない」とシステム管理会社に問い合わせの電話をした。上司は、おおよそどこに問題があるか見当をつけて電話しているのだが、管理会社側の方は、「あり得る問題解決法」というのを順に提案してそれに応えさせようとする。相当に時間を取られたあげくに、根本的な解決は出来ず、最終的にはブラウザの設定をいじらせて、問題の「アラート」が出ないようにするという、子供だましのような説明をとくとくとやって、「あとは担当者を派遣します」で回答を終了させた。


「できるだけ足労すまい」とでもいうような姿勢には困ったものだ。貴重な時間を割いて、最終手段としてわらをもすがる思いで電話に手をかけているのだ。こちらは、電話口からの指示に従って操作するくらいで直らない、と重々根拠もおさえつつ電話しているのに…。


一緒に電話のやりとりを振り返って、「うーん、腹が立ちますね」とうなってしまった。来週早々に作業に来るらしい。


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