異変


一日家を空けていた。10時頃に帰宅して、水槽を覗くと、たくさんの魚が死んでいる。
これまで、きわめて安定していたので、何が起こったのか?と呆然とする。


ひとまず死体を回収して葬り、3分の1程度水換えをして様子を見る。


なぜこんなことが?
水をつぎ足すだけで、大規模な水換えは相当さぼっていたことはたしかだ。
昨年夏の立ち上げ以来、空回し・パイロットフィッシュとなる魚の投入(ずとこれまで元気だったのに今回死んでしまった…)と経て、微生物が安定して新規投入した魚がもともと弱っていた場合を除けば生体が死ぬことはこれまで全くなかったのに…。


徐々に水中のpHや硝酸塩濃度などの変化が蓄積して、一気にある閾値を越えてしまったのか?
緩衝液を滴定する実験を連想した。
何十滴と水酸化ナトリウムや塩酸を入れても変化しないpHが、ある量を超えた瞬間に緩衝能を失って1滴の酸やアルカリで数値を激変させる。


…そんな風なことが起こったのだろうか?


生き残ったのはシルバーチップテトライシマキガイヤマトヌマエビの一部。
寂しい水槽になってしまった。
4時間呆然と作業して、ようやく寂しいながらも落ち着く。


[fin]