立命館大学射撃部へ


臨時外部コーチとして立命館大学の射撃部へ指導に行ってきた。
今年、関西大学によって10数年ぶりに関西チャンピオンから引きずりおろされたが、それまで春夏の全関西大学選手権を20何連覇してきた、屈指の強豪校である。


まあ、コーチが自分の大学をろくに教えずに、自分のところよりずっと強いライバル大学(とは向こうは思っていないだろうが)をわざわざ指導に行く、というのは、おかしいと見る向きもあろうが、それはいわゆる「ケツの穴の小さい考え」だ。関西の大学みんなが強くなっていかないといけないし、さらにいえば大学射撃界全体がもっと強くならなくてはいけないし、日本全体だってもっとレベルを上げなければならないのだ。立命が強いって言ったって、まあよく見ればまだまだ全然だし、大学射撃だって、まあそう大したことはないのである。日本の射撃が国際的に大したことのない力であることも、みんなよく知っているはずだ(なのに、とっても大学の射撃部は閉鎖的な発想を底に湛えているところが多い)。


JOCからも「特嘱コーチ」なんて肩書きをもらっている以上、「教えてほしい」と言われて、私で役に立って、私の生活(特に健康や仕事)に支障がなければ喜んで出かけていくことにしている。立命館大学が、関西大学に負けて、なりふり構わなくなっている、ってことでもあるし、そういうときこそしっかり外から風を吹き込むことを「当たり前にする」いい機会だから、今回は張り切って出かけた。
ただ、うちの射撃部にも刺激を与えたいので、来年の幹部3人を連れて行かせてもらった。


立命館大学は柊野というところにスポーツ施設を集めているのだが、その中に昨年立派な射撃場が完成した。
今回初めて訪れたが、見事だった。
キャンパスからのアクセスが少し気になるが、こんなところで私も練習してみたい、と思う射撃場だった。


一生懸命講義を聴き、一生懸命練習していた。技術論は拙い部分が多く見られるが、執念と集中力で自ずと正しい方向を見いだして前進していく、という部分が見られた。
高校生から優秀な射手だった、セレクション生も多いが、大学で始めた連中も自分の大学のレギュラーレベルを超えている。この現実を新幹部の3人にはよーく考えてもらわねばならない。


帰りに、自分の大学のミーティングに顔を出し、練習を見て指導もしたが、施設の優劣だけでない愕然とするような違いがそこにはある。それを心ある部員に見せ、伝えることも指導のひとつだ。


渋滞が多くて、休みの日に京都を出入りするのはあいかわらず大変だ。
申し訳ないけれど、やはりなかなかそう簡単には見に行ってあげられないなぁ。


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