エビ水槽

Y103books2006-08-11



わが家の60cmカラシン混泳水槽には、水草のコケを食べてもらおうと、ヤマトヌマエビが入っている。


何が主役で、何が脇役か、というのはわかりにくいぶぶんもあるのだが、一般的には魚(わが家の場合はネオンテトラブラックネオンテトラシルバーチップテトラグローライトテトラ)と水草(わが家の場合はペニワート、アマゾンソード、ウィステリア、ナナ、ルドヴィジア、ウィローモス)が主役で、コケを食べてくれるイシマキガイオトシンクルスヤマトヌマエビはタンクメイト、とよばれる。


水槽の「美しさ」を担っているのは、たしかに主役と呼ばれるものたちで、彼らなしにはこれだけの設備をととのえたりはしなかったろうと思う。しかし、水槽の前に立って、なにを一番熱心に見ているかというと、意外とエビやオトシンクルスだったりする。
仕草が面白くて、目が離せないのは彼らのほうだったりするのだ。


オトシンクルスという小さなナマズの仲間が登場するまで、この水槽はちょっとうまくいっていなかった。
簡単に駆除できる、とどの本にも書かれている「茶色いコケ」が一向に減らず、赤茶けた錆色の世界だったのだ。
エビを増やすしか方法はない、と先達からアドバイスを受け、すでに数匹いたヤマトヌマエビをさらに増やして様子を窺ったのだが、改善しなかった。
困り果てた末、オトシンクルスを2匹投入したのだが、彼らはでわずか1週間で、小さな身体をふりふりコケを半減させる大活躍を見せ、一気に水槽の状況は好転した。


オトシンクルスがコケを食べる様子を見て、やっとエビたちは自分たちもコケを食べられることを「学習」したようで、急にかれらも活躍をはじめた。
不思議である。「学習」しなきゃわからなかったのか・・・。


「活躍」し始めると、増やしたエビたちは定員オーバーだった。
コケがなくなると、彼らは水草を食べ、挙句の果てには「草食」であるはずなのに、ネオンテトラの小さな個体を襲うようになってしまった・・・。


仕事人として雇った「主役でない」彼らを別にするために、とうとう今日、小さな水槽を買いに行った。
「水槽は増やし始めるときりがない、気をつけろ」
といわれていたのだが、こんな形で2つ目に手を出さなければならなくなったのは意外だった・・・。


エビのために2つ目ねぇ・・・。
本末転倒だが、やむなし。


[fin]