わかりやすい、ということ

刈谷剛彦氏の「学校って何だろう」も、香坂玲氏の「生物多様性と私たち」もそうであったが、敢えて子供に向けたもの、中学生に向けたもの、を読む。
年少者に語るがゆえに、誤魔化せない、ということを、「教える」という仕事をしていて痛切に感じる。
どうして、今教えている子供たちと同じ年齢の頃、たいしてわかりが良かったわけでもないのに、「わかりやすいもの」を馬鹿にしていたのだろう。
どうしてジュニア新書というだけで、手に取りにくかったのだろう。
こっそりとでも、読めばよかったのに。
政治のしくみがわかる本 (岩波ジュニア新書)


ここに書かれていることが、もし大人たちにきちんと(宗旨はいろいろあったとしても、知識として)共有されていたならば。
どんなに、世の中は違った景色になっているだろうか。


山口二郎:政治のしくみがわかる本)


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