母校へ

大学の出身研究室に、おそらく卒業以来初めて伺った。
「仕事」として。
新しい、とは言ってももう何年も経つ研究棟に初めて足を踏み入れた。


すぐにでも、実験ノートを広げて、サンプルから蛋白を抽出し、二次元電気泳動を始められそうな気がした。
ずいぶん実験も、勉強もやりやすそうな環境になっていた。


植物の分子育種学 (KS農学専門書)
こういうところに来たい、と思った生徒に、確かなイメージを持って進んでいってもらうようにするのが、今度の新しい仕事。
14年のギャップを埋める作業は、まだ始まったばかりだ。


(鈴木正彦:植物の分子育種学)


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