秋


国体から帰って久々に出勤する。車内の印象が変わったと思ったら、世間はすっかり冬服になっていた。
大会中、山奥だから寒いのかと思っていたが、そういう訳でもなく、大阪もすっかり寒くなっており、窓を開け放った職員室では、日中でも半袖シャツの上にジャケットやジャージが欠かせない感じだった。


今回の遠征は、義父のジムニーを借りて出ていた。軽であるが山道はもちろん高速も運転しやすく、よく走ってくれた。
ただ、相当に踏み込んでエンジンを回すので燃費は目を瞑らざるを得なかった。帰り、1日に3回も給油したが、これは私にとって運転歴20年で初めてのことだった。


昨夜は11時過ぎによれよれで帰り着いた。留守番の相方も、遠征中二人の子どもに翻弄されてよれよれで、バタンと眠るわけには行かなかった。
すぐに荷物を解いて洗濯を回し、翌朝のご飯の心配なんかもしつつ寝床についたのは1時をすっかり回ってからだった。
遠征中もずっとそうだったらしいが、息子の寝付きが今一つで、朝までに幾度も起こされた。ああそうだった、帰ってきたんだなあと、変な所で普段の生活ペースを思い出す。


あれこれ工夫はしてみるが、「選手としても」やっていくには、まだしばらくは相当に厳しい環境である。


[fin]