2011夏休みの工作

お片づけワゴン



夏の休みが5日間取れることになっている。
3年を担任していることもあって、今年はその「5日」に充てられそうな日が極めて限られている。来週の月曜からは、もう進路に関する三者懇談や会議がどんどん始まって、そのまま生徒の夏季休業期間は終わることになっているから、今日からのこの週で、休んでおくことにしている人がほとんどである(担当している仕事によっては、今週も会議や巡回が入っていて、休めない)。運動系のクラブで指導に明け暮れなければならない顧問を引き受けている人はもちろんなのだけれど、そうでなくても「夏休み」の教員の状況というのは、平均的にはたぶんこんなぐらいだ。


今日、明日、明後日は子供たちも相方も保育園に行ってしまって、留守番である。大工道具を広げられる貴重な機会なので、懸案になっている「工作」仕事に充てよう、とすこし前から決めていた。今回まず取り組むのは、リビングの一角を占めている、娘の絵本と遊び道具の置き場を(できれば、娘が自分で片付けられるように)収納の工夫をすることである。今は、ホームセンターで、モノの増加に合わせて買い足してきた木箱や「おかたづけバッグ」が、雑然と並んでいる。深い箱に放り込むような片付け方は、下になったモノを探しにくいし、「きれいに片付けよう」という意識が芽生えにくい。相方の実家では、遊び道具を置くための棚を置いたのだけれど、それだと元の位置に戻そうとする。今使っている箱を立てて棚にでもしようか、とぼんやり思う。
冷蔵庫の囲いを作ったときに、側壁用にパンチングメタルが欲しくて、安価なメタルラックを購入し棚板の部分だけ部品取りした。その時に残った脚とコースターを残してあったのを思い出す。「お片づけワゴン」なんて作ってみたらどうだろうか。


そう思いついたら、一気にアイデアの詳細までできあがった。サイズの組み合わせをあれこれ紙に書き、今ある木箱と物置に残っている端材の在庫を並べて、付き合わせる。金具やボルト類、ダボまで含め、買い物に行かなくても、今あるものだけで組めてしまうことがわかった。うちの日曜大工も、なかなか懐の深さができてきたな、なんて思ったりする。ブラウン管テレビがなくなった時に不要になった棚板など、当てもなく置いてあった材料がことごとくうまくハマるのには、ちょっと興奮してしまった。


残っていたラミン材の丸棒で娘が押すのにぴったりな高さのハンドルまでついて、見た目にもちょっと本格的なのができあがった。メタルラックに付属していた、円柱状の柱と板材をつなぐための樹脂の部品まで一つとして無駄にならず、うまくできたと(いつものことながら)自画自賛する。
いろいろな箱や缶に収められたおもちゃ類は、ほとんどその中に収めることができた。子どもたちがどんなふうに使ってくれるか、楽しみである。


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