雑感


最近の祖父のことが念頭にあるのだけれど、歳を取ると集中したり、持続して考えたりすることが難しくなるようだ。


それは、行き着くと、ニュース番組を通して見届けることが「とても疲れること」になったりする。
おそらく、本や映像を通じて外部から新しく自分の中に取り込んでゆく作業から、しんどくなってくる。
ただ「取り込みたい」と思うだけで、いつまでも貪欲に取り込んでいける、というわけにはなかなかいかないのだ。
だから、その辺がうまくいかなくなって、ちょっと歳を取ると、同じことばかり話すようになったりする。


しかし、それに比べれば蓄積されたものを使いまわし、見る角度を変え、考えることは少し長くできそうだ。


疲れて読めない、などと言ってあまり先送りせずに、しっかりと読んだり見たりすることを老いる前に優先しておかないと、時間だけあって無為な老人になってしまうかもしれない、と憂えている。


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