受胎


今日が本当の年度末。
講師の方々は、いわゆる「雇い止め」で、来られない。
明日が正月みたいなものだから、本当の年度越しに関わる仕事で忙しい人と、いわゆるあまりすることがない人でくっきり分かれる。
そんなこんなで職場は、人がまばらだけど働いている人はみな相当に忙しい、という、まあ学校特有の不思議な光景が今年も繰り広げられた。


情報管理者である私は、年度の(本当の)初めに、アカウントの新規登録作業があったり、情報機器と個人情報の取り扱いに関する研修を全職員にしなければならないため、いつも年度末といえば、教務部の人たちとともにひーひー言う側にいる。
基本的には、新転任者に対して、システムやルールを説明しつつ、そのほかの人には個人情報の扱いについての注意を改めて喚起する、ということに変わりはない。
作っているのは、操作マニュアル的な部分から、規定の解説や構造説明的なものまで含む、30数ページ程度のものなのだが、まあこの3-4日、新年度の準備を全部先送りにして、ひたすら冊子の執筆と編集だけやっているので、疲れと他のことができていない不安とが結構ある。


いつもなら、これまでに作ってきた資料を少し手直しして済むのだけれど、今年はそうも行かないのが辛いところだ。でも、ゴールが見えてくるとおかしなもので、新しいものを作り上げる興奮の方が勝ってきて、ちょっとしたハイな状態になり、終盤は我ながら結構猛烈なスピードで作業することができた。
済んでしまえば、呻吟していたときのことはどっかに追いやって、こんなものかなと、思ってしまう。


夜はすっかり更けていたけれど、卒業したての生徒が早速の進路先とのトラブルで、企業へ謝りに行く先生あり、その家へ家庭訪問に赴く先生あり、と本当にこれが支援学校の3月31日なのか?というような光景の中、なんとかひとまず片付いた私は、家に帰ることにした。


今日は、相方が保育に関する勤務時間変更の申請に必要だという、私が育児休暇等を取っていない、という証明をもらったりしていたのだが、昼過ぎに電話があり、検査薬が反応したので、婦人科に行ってくるという。
帰宅後に聞いたところ、まだはっきりと画像的に何かがわかったり、という段階ではなかったみたいだが、「おめでた」のようだ。


二人目がほしいな、と思ってから、なかなかそのようには運ばず、やはり授かりものなんだな、と観念したようなところがあっただけに、「意外」な感じがしたというのが正直なところである。やっぱり授かりものなのだと、あらためて思う。
このところの相方の不調はどうもつわりだったようで、原因がわかってほっとしたところもある。


うれしいな、と思う一方で、一人目のときと、子供がいる状態で生む二人目では、全然状況が違うことをあらためて考える。
ぼちぼち、どうするか考えていこう。


[fin]