ツリーが来た

ツリーが来た



相方がどうしても欲しかったらしく、数日前からすでに製造も販売も停止になっているドイツのPLASTIFLOR(プラスティフロアー)というメーカーのツリーを、オークションや何やらで見ては、相談ともつかない相談をしてきていた。


ちょっと高いかなとは感じたけれど、画像を見たり評判や説明を読む限り、複数のサイトにある文章にそう嘘もなさそうだし、悪いものではなさそうだとは思ったので、敢えて反対もせずに、ふんふんと聞いていた。
そうこうして、相方も迷っている間に入札のないままオークションは終わってしまったらしい。あきらめつつも、どうしても気になって、相方が出品者にメールで連絡を取ったところ、好意的な返答があって買うことになったのだそうだ。


イブの今日になって、その品は到着した。
晩御飯を終えて、娘を寝付かせてから、女子フィギュアのオリンピック代表を懸けた壮絶な戦いをテレビで眺めながら、開梱して組み立てた。
(組み立てながらもスケートの全日本選手権の方にかなりの神経が行っていた。私の中にも鈴木明子に感情移入する部分があるのをたくさん認めはするが、ここまでの過程を言うならば、傍目には僅差で代表を逃した中野の無念の方が身に沁みるようで、とても辛かった。中野の滑りも、美しいとてもいいパフォーマンスだったと思う。)


ツリーは、3つのパーツを継ぐ幹のパーツに、下から順に3-6本ずつセットになったサイズの異なる枝を差していく構造である。しっとりとした質感の、硬質だが粘りのある樹脂でできていて、なるほど水洗いも問題なさそうな、安心感のある丈夫さだった。
濃緑をした葉にあたる部分が、しっかりと枝から立った構造で、樹の生き生きとした感じがよく出ている。
少し摩擦が大きくて差しにくい箇所がいくつかあったが、どことなく、これらを不具合というよりもある種の質実剛健さのように感じさせてしまう趣がある。


飾りは、まずは最小限に、ということで、相方がネットのショップで素朴な木製の飾りとイミテーションの玉鎖をいくつか探して注文しており、それらも一緒に届いていた。


完成すると、150cmのそれは、なかなかの迫力で、結構な存在感があった。
年々、少しずつ飾りを作ったり、買い足したりしていくことを子どもと一緒に楽しんでいけたら、と思っている。


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