頭痛と散歩


土曜日だった昨日は、何もできなかった。
今日は、本当は保育園の「作業の日」だった。


今回こそ私が行くべきと思っていたが、相方が行ってくれた。
家の方を受け持つ。
洗濯物を片付け、娘とお茶してから、水槽の掃除をして、実家に行った。


ここのところ、水槽の調子がいい。
蛍光灯を2本に減らして様子を見たところ、茶色い藻の発生が落ち着いて、オトシンくんと石巻貝の食べる量とバランスが取れたようだ。
バコバとナナはそれほど強い光が必要なわけではないようなので、これくらいがいいのだろう。


さあ、これが終わったら出かけるぞ、と言うと、娘は「ぼうしぼうし」、「くつ」と自分で必要と思うものを出して、お出かけの準備をしている。
バスに乗りたい、と言っていたので、そのつもりで用意していたら、母からの電話で、駅までは迎えに行ってあげられる、という。
電話を繋いだまま、「ばあちゃんの車とバスとどっちがいい?」とわかるかわからないか、怪しいと思いながらたずねると「ばあちゃんの」という。
じゃあ、ということで、駅までは二人で歩き、そこから車に乗せてもらうことになった。


歩道のところにある、石の動物をひとつひとつ相手しながら、てくてくとゆっくり二人で歩く。
スーパーや駅の周辺は手を繋ぐ。こんな風に「一生懸命一緒に歩く」のは、今の間だけかもなあ、と思ったりして、かみ締めるように線路向こうの駅前まで行った。


娘は、昼食を食べると昼寝に入った。
私はどうも頭痛がひどい。
少し寝てみたけれど、首から頭に痛みが響く。
試しに正座して、意識的な呼吸をしてみると少し楽である。これは、自律神経の不調からくる頭痛かも、と思いあたった。こういうときは寝ても楽にはならない。軽く身体を動かして、気分を変えないと治らない。


実家の周辺を散歩してみる。
住宅地の街路をくねくねと、全て見て回るように歩き回った。
いろいろな家がある。20年近くたち、建てたときのままの家の方が少なく、何らかの修繕や改築が施されていて、庭もそれぞれの住人の個性が色濃く表れるようになって、とても面白い。
すごく荒んだ一角があったりして、心配になることもあったが、へー、ほー、と楽しみながら見て回るうちに、2時間近くがあっという間に経っていた。
頭痛の方はすっかり回復して、身体も軽くなった。


夜、相方と共に家に戻ってから、先日の試合で注意されたジャケットの袖を直す。
一部だけテープをほどいて、中のキャンバス地を切り、再びテープを縫いつける。
キャンバス地の硬い芯を縫わなければならないので、うまくできるかどうか少し身構えていたのだが、思ったより簡単にきれいに仕上げることができた。


何となく、充実した週末になったような気がする。


[fin]