中断

組み立て中断



朝から大棚の作業に取り掛かった。
今日は昼前に、相方と娘が実家に避難することになっている。


玄関前のスペースに材を一つ一つ運んできては、加工する。
まずは穴の位置の採寸から。
柱の1面当たり7-8かける2の穴を開けねばならないから、8本、16面あると結構な手間である。
これまで、同じような作業を何度もやるうちに、少しでも簡易に正確にできないかと考えてきた。
前回から、厚紙で専用の定規を作って、メジャー1本でそれをどこに当てるかだけ決めればいいようにしたら、作業効率が劇的にアップした。
今回はその定規を直角が出やすいようにさらに少し改良して、採寸と穴あけを一気に行う。


2回もホームセンターに行ったにも関わらず、いろいろ周囲に気をとられることが多かったためか、今回は買い物にミスが続出していた。


まず、アジャスタボルト8本の中に、違う径のものが1本混じっていた。買いなおしか、と一瞬がっくり来たが、長さが違うものの、同じ径のストックがあり、なんとかこれは凌げた。


次は、なんと棚板14枚がすべて切断サイズを2cm間違っていることが判明。
カットサービスで、あわてて図面の古いほうの数字を読んでしまったためだった。
これは、かなりへこむ。手で切り直すには多すぎる。丸鋸を引きずり出すことにする。この手間を省くためにカットサービスを使っているのだが、仕方がない。


ベランダの縁台を使って丸鋸盤を仮設することにする。縁台の高さと丸鋸の作業台がフラットになるように、端材をコースレッドで即席に組んで、まず丸鋸を載せる台を作る。こいつに丸鋸を固定して、縁台にも細い端材を打ち付けて、同じ寸法で繰り返し切るためのレールにする。手間ではあったが、やってみるとさほど時間をかけずにできた。
切り始めるとあっという間だった。店でカットしたのに劣らない、正確できれいな切断面になり、ほっとする。
余計な仕事といえばこれほどの余計な仕事もなかったが、解決策として編み出した方法の美しさと、うまく乗り切った事実に、ちょっとした達成感を感じる。


ついでにそのままベランダで棚板のダボ穴あけもやってしまう。
最後に、2枚の棚板に渡すベニヤの覆い板12枚に、(これは鋸による手作業で)柱を嵌る切り込みを入れた。


これで部品は全て揃った…、はずだった。


ここまでで午後5時。
どこまでできるかな、と思いながら棚をまず2スパン組んで立ててみる。
もう1スパン組んで横に並べ、棚板で2つを繋いでいこうとしたら・・・棚板が足りない。


これが3つ目の、致命的な買い物のミスだった。
設計の途中で、1列棚板を増やす変更をしたのが、購入リストに反映されていなかったことがわかる。
この段階でこの時間では、もはやこれ以上の作業はできない。


えらく中途半端なところではあるが、次にこういうことができる日まで、中断、ということになった。
組み立てる前の材と、棚を組み立てるために避難させた荷物で、今、私の部屋は無秩序な倉庫状態になっている。
なんだかものすごく気持ち悪い状態で、今年の夏休みは終わることになってしまった。


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