扁桃腺炎


月曜日、不調を感じながらも、きちんと仕事に行った。
しかし、頭痛と下半身を中心にした節々のだるさはどんどんとひどくなり、午後の授業の途中からは、講義の間こそしっかり立って話したものの、作業を見守る間は椅子に座らざるを得なくなった。
喉は痛くないので、声は張り上げて頑張っていたのだが、終礼まで勤めた後、これはちょっとおかしいな、と保健室で熱を測ったら38度を軽く越えていた。


熱が出ていることがわかると、生徒から離れた安心感も重なって、一気に体が重くなってしまった。
会議をキャンセルさせてもらって家に帰り、よろよろと近所の内科医に掛かった。
扁桃腺が外から触れてもわかるくらいにぱんぱんに腫れており、口内炎だらけ。
疲れが溜まっていますね、と消炎剤と抗生物質と胃腸薬、それに熱が下がらなくて辛い時に、と頓服をもらう。


喉の腫れは水すら飲み込みにくくて辛いけれど、発声に支障はなく、体のしんどさは熱の症状だけなので、一日休んで寝れば治るかと思っていた。
しかし、翌日火曜日が終わろうかというときになっても一向に熱は下がらず、熱の症状が辛い。
これまでほとんど使うことのなかった「とんぷく」に、朝に夕にと縋らざるを得なかった。


医者の診立て違いじゃないかしら、と少し不安になって、昨日の朝にもう一軒の医院に行く。
診断は同じ。
ぐっとこういう風に熱を出して、仕事をせずにぐっと寝ないと治らないよ、と言われる。
抗生物質の点滴を打ってもらって帰った。
結局、この日も夜は頓服を使わざるを得ないような状態だった。
ここまでしつこく熱が下がらないのは、インフルエンザを除けば久しぶりだ。年を取ったかしら、とちょっと自らの身体に自信を失う心地がした。


今朝になって、ようやく身体が軽くなるような手応えを初めて感じることができた。
微熱になっており、ここまで順調に回復している。


疲労している身体に、娘のアデノウイルスをもらったのであろうか。
小児科で聴いたのと同じ過程で病状の進行と回復が進んでいくのが、何だか可笑しい。


相方には、せっせと過密にいろいろなことをやりすぎる、と苦言を呈された。
せっせとやってしまうのにはそれなりのやむにやまれぬ理由がある、と家の事も含めてちょっとした言い争いになったが、確かにオーバーワークはオーバーワークだ。
今年の仕事は見かけ以上に身体に悪い。
明日からなんとか仕事に復帰できそうだが、ちょっと工夫と自制が必要だと痛感する。


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