加湿器を掃除する


明日以降のことがはっきりした時点で、そのために出来ることは別に何もないな、ということがわかり、「ただの休日」として今日を過ごすことにする。


加湿器のシーズンが終わり、通販生活から、購入した「気化式加湿器・ボネコ」の手入れを勧める葉書が来ていたので、やってしまうことにする。
加湿器は、たくさんの水を蒸発させるもであるため、機内には水に含まれる不純物やミネラル分が濃縮さらには析出して、結構汚れるものである。
葉書の指示に従って説明書を開いてみると、クエン酸を使って、カルシウム系のミネラル分を分解し、それを洗い流して完全に乾燥させる方法が、具体的に示されている。
ユーザーが手入れをすることを前提に作られていて、工具なしで徹底的にばらせるようになっている。


説明書に従ってカバーを開けてみると、薄い樹脂の羽根が8枚組み合わさって回転し、水槽から水を羽根に薄く掬ってファンで直接気化させる、シンプルな構造が顕になった。
解体しながら、その部品の形の美しさに感心する。
クエン酸は、他の目的ですでに家に買い置きがあり、風呂の残り湯で溶いてすぐに作業することができた。
2時間の空回しをする間、テレビを眺める。


デザイナー川崎和夫がゲストの「カンブリア宮殿」を観る。
「知り尽くすことからはじまる」という、デザイナーという仕事の凄みに、惹きこまれた。


あっという間に2時間は過ぎた。台所でざっと機械の中を洗い流す。
何日か部屋で乾燥させてから、箱に仕舞うことにする。


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