テーブルクロス

テーブルクロスを張った机



我が家のテーブルは、ちょっとはりこんで、チーク製のオイルワックス仕上げである。
独身時代に「1点豪華主義」で、ダイニングだけはちょっとこだわっていいものを買った。


ところが、これがちょっと繊細で、濡れたコップなどを長時間置いたりすると輪ジミになってしまう恐れがある。
大人だけの間は、ランチョンマットやコースターをちゃんと使っていればよかったのだが、小さい子供にその辺は要求できない。
のびのびと、周辺に食べ物を撒き散らしながら、自分の手で離乳食を食べ始めた娘もテーブルにつけるように、どうやったらうまくカバーできるか、相方と随分考えてきた。


立ったり歩いたりし始める子供にとって、テーブルクロスの垂れた部分は、格好の遊び道具になる。引っ張ってしまう危険がすごく高い。
材質も、しょっちゅう洗濯するのは大変だから、ビニールコーティングされているものがいいとおもうけれど、どんな樹脂も古くなると可塑剤が回ってきて、べとべとして木を痛める恐れがある。
「エマーグ」など、風合いは完全に布だけれど完全に撥水する、という素材も検討したけれど、裾部分を垂れないように加工して使うにはもったいない。
とりあえず安い素材でまずは試してみよう、と相方が「無印」っぽい布と薄手のビニールシートを楽天で買った。


1ヶ月ぶりに家にいることのできた今日、それをセットする作業に取り組んだ。
ビニールシートの周辺に採寸してハトメを打ち、布を敷いた上にシートを広げる。試行錯誤しながら、梁と天板の間に細い紐を通し、靴紐を締めるようにして天板を包んだ。
緩まないように紐を張りながら結んで固定するのは、かつて染織を専門にしていた相方の得意とするところである。
少し手間取ったが、長方形でない緩い八角形のテーブルをシートと布できれいに包むことができた。
3000円ちょっとで、上出来ではないだろうか。


テーブルに向かって食べられるようになって、娘の離乳食はぐっと「食事」らしくなってきた。


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