関西学連SB合宿

射場のススキ



土日2日間の日程で、滋賀県の射撃場を会場に学連主催のSB合宿が行われた。


SBを所持して日の浅い選手に基礎を教える、というのが年度当初に計画された時の主旨だったのだが、複数の有力校から来年4回生になる準主力組の強い「受講希望」が寄せられて、総勢18人の、「SB初心者」とばかりもいえない選手たちが集まった。
指導者には、どこの大学生たちも飢えている。


今回に限らないが、受講者は、SBの競技歴だけではなく、射撃キャリアも様々だ。高校で射撃を始めてそのレベルでは華々しい成績をあげてセレクションで入学した子もいれば、大学から射撃を始めてこれまでARでめぼしい成績を挙げていないものもいる。
私自身は大学で始めた選手で、SBを始めた頃はARに大して華々しい成績がまだなかった。こういう講習会ではいわゆる「最後尾」にいた記憶が、指導に熱をこもらせる。


1日目の午前、Pの姿勢作りについて、基礎をレクチャーする。
銃を使わず、姿勢の作り方を、「プロセス動作」として示し、内的に目指すポイントを1-2個に絞って話すのがポイントである。彼らは、たくさん言えばいうほど、枝葉末節に夢中になる傾向がある。
午後のはじめにはKについて同様に10分くらいで構築する手順とポイントを話す。
その他の時間は、各射座を見て回ってアドバイスをする。10数名もいると、休む間もなく数時間はすぐに過ぎる。


夜は、夕食後2時間の講義。
すでに私の講義をどこかで聞いた、という人が参加者の8割くらいになっていた。
過去の学連合宿や、大学に指導に呼ばれて行ったり、近畿や全日本の高校の選抜合宿など、最近はずいぶんといろいろなところに行って話しをしているから、だんだんそうなってくる。
ようやく、「次」の話をする下地ができてきた、といえる。
今回はSBに焦点を置きながら、「撃発のプロセス」に沿って、P・Kも含んだ新しい解説をする。


2日間でできることは限られているが、その範囲でできる内容を、充実させられる様になってきたと思う。
講義は、食後で風呂後という状況にもかかわらず、「大学の講義なんてひどいもんだけど、2時間集中して聴けるもんだなあ」なんて参加者の感想を漏れ聞いて、引き受ける値打ちをしみじみと感じる。
自分のチームからは一人も参加がなく、結果的にまたまた放ったらかしになってしまったのは少し気がかりだが、どこの所属か、ということを抜きにして、どこからでも、しっかり考えることのできる強い選手が多く出てきて欲しいと願う。


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