壮行会と練習


今日は月例会。


朝から協会を挙げて記録会が行われているが、それには参加しない。
「射手」として、気持ちの切り替えも練習もほとんどできていない状況なので、国体前に銃に触れる最後の機会である今日は、内容を熟慮して一気に射手に切り替えるべく練習することにする。


新潟で社会人選手権を撃って以来である。
準備をしながら、「選手」モードに切り替える。道具を使うスポーツは、道具に触れることが気持ちの切り替えを随分と助けてくれる。
あきれるほどに基本的なところから練習を始める。ジャケットなしの据銃、ITを馬鹿正直なくらいに丁寧にする。


前回に立ち上がった課題である「立ち方の把握」について、次の試合となる国体でどうするか、「それなりの解答」を持っておくことが今日の目標である。
軸の把握の仕方、バランスの把握ポイントとする箇所を探り、背骨の屈曲するポイントや程度について自分の中に潜んでいるバリエーションを洗い出す。
言葉ほど簡単にはいかないが、骨盤の前両端と大腿骨骨頭部、胸骨下端、頭部の中心点をポイントに、紛れていたバリエーションの中からひとつの形を見つけることはできた。右の肩甲骨・肩関節のポジションのバリエーションのひとつとも結びつけて、「それなりの解答」といえるものを持てた手応えを感じられた。


今年の国体は珍しく10mは伏射からスタートするが、8月末に一度セッティングを確認してあるので、伏射については公式練習にすべてを委ねることにする。
きっとそれで大丈夫。そんな気がする。


昼過ぎまでみっちり練習をして、遅めの昼食をとり、3時からの壮行会に備えて片付ける。
Kさんに荷物を預けなければならない。次に触れるのは大分の試合会場だ。
不安はなくはないが、今できることは十分にした、と納得させてスーツケースに丁寧に道具を納めた。


この協会に所属するようになって10回目となる抱負を素直に述べた。出るからにはポイントゲッターとして当然のように期待されている、ということを改めて感じる。
うれしいことである。試合で選手に専念するための力に変えようと思う。


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