ひとまず調査完了


昨晩は夜遅く、ひとり家に帰った。
解散後、帰宅連絡がすべて揃うまではどこかはらはらと落ち着かず、夜中11時前にようやく一段落した。やれやれである。


もともと独りで住みはじめた家であるが、久しぶりに独りで過ごすと、疲れも手伝って何もする気が起こらない。
私も相方も、それぞれ一人だけではそうそう常にマメには動かないが、相手があればこそなんだかんだと疲れていてもすることを探して動けている。
相手の目を気にする、とか無理をして合わせる、というのでなく、はりあいというか、まあ共に暮らす相乗効果のような部分は結構あるのだろうなあ、と思う。


昼にラーメンを食べたきりであったのだが、シリアルと青汁、という「手抜きの極致」に「健康を意識してますよ」という言い訳を混ぜこんだメニューでごまかして寝た。


留守電によると自動車保険が出張中に切れてしまったらしい。
今晩の移動をどうしようか、と暗い気分で目覚めた。土曜日じゃあたぶんダメだなあ、とあきらめ8割で9時を過ぎるのを待ち、念のためディーラーに電話してみた。
すると担当の整備士さんが電話に出てくださり、話は預かっています、とのこと。あっという間に解決してしまった。ありがたい。
これが弾みでだらだらとした気分から抜け出すことができた。
少しずつ荷物を解いたり、片付けたり、洗いものをしたりして散髪に行く。


戻ってからは、件の気の重い調査を片付けにかかる。


伝手を辿って集めた情報やメールの問いかけに対する返信など、ぽつぽつと集まったデータをPCで整理して表にする。それをもとに確認の電話を一気に掛けて回った。
初めて話すOBもいれば、卒業後一度も会っていない後輩、お世話になった先輩、と相手は様々で、緊張したり面白かったりをぐるぐる繰り返す。


日が傾き始めた頃、どうにも今回掴めなかった数人の転居先不明者を除いて今回の調査は無事終了した。
現役幹部にデータを送りつけて、任務終了。ほっとため息をつく。


明日の用意を積み込んで、日暮れと共に相方の実家に向かった。


[fin]