換気扇掃除

レンジファン



今日はさしずめ「通販生活」の日。
コンパクトに畳める6翼の大型物干しや、床用ワックスなどと一緒にレンジフードのフィルターが届いた。


「レンジフードフィルター」と聞いて、不織布のようなものを想像していたら、細かい穴が規則的にびっしり開いた、黒色の薄いパンチングパネルが、穴の交差するように2枚重ねられた構造のボードだった。
これまでについていたアルミのフードカバーを、それに交換する仕組みである。
この構造と塗装に工夫があって、埃と油が混じるこてこての汚れを、水だけで浮き上がらせて落とすことができるようになっているという(まだその効果は半信半疑)。


取り付けるにあたって、中のファンなどを掃除することにした。ここを掃除するのは引越してきて以来初めてである。
3年越しとはいえ、大した汚れではないなあ、などと思いながら、ネジを一つ一つはずしてファンを取り外す。


新規分譲のマンションはどこもそうなのだろうと思うが、引っ越してきた当初、
「今はきれいですけれど、そのままにしておくとあっという間に汚くなってしまいますよ」
という内容のセールストークとともに、あらゆるハウスキーピング系の業者が訪れたものだ。


こういった人たちは、「普段の手入れの大変さ」をPRしなければならないので、何もなければ開くこともなかったであろう住宅設備の説明書を持ってこさせ、メーカーがユーザーに「お願い」している「手入れの方法」を示しながら、こまめに実演して説明してくれる。


中でも記憶に強く残っているのが、このレンジフード周りの「フィルター」を契約販売する業者と、風呂釜の乾燥洗浄を定期的に行わなくてもすむ「機械」をリースする業者だ。
前者は、レンジフードから換気ファンの取り外しまでを実演して、ここが汚れてくるんですよ、といった説明をしてくれた。
「独身だから、作るとしても晩御飯だけで回数は限られるし、揚げ物は絶対にしないから、特別なフィルターは今はいらない」と断った。
後者は、説明書でその手順のややこしさを確認させた上で、それをしないで済む装置ををリースしているんです、と説明してきたが、「そういう機械の操作や作業は割と得意なんです」と断った。


結果的には断ったものの、そういう手入れがあることや、解体の仕方を見せてもらったことはとてもありがたいことだった。そのおかげで、新居のまだあまり親しみのなかった装置類が身近になり、実演を見ることで自分でなんとかできるという安心感を得ることができた。
特にレンジフィルターを勧めてくれた人は気のいいおじさんで、断ってもニコニコと感じがよく、買わなかったのを申し訳なく感じるくらいだった。プロだなあ。


さて、掃除の方は、スプレー型の洗浄剤をかけておいて、小さなフィンを歯ブラシで洗うと、意外に結構な汚れだった。
洗剤の効果もあって、すっきりときれいになり、無事取りつけられた。
新しくはまった黒いフィルターは、レンジ周りの印象を以前よりも引き締めていて、なかなかいい感じである。


本当に水だけで汚れがきれいに取れるのか、今からちょっと楽しみである。


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