久しぶりの大会と新しい技術


全日本選抜クラブ対抗戦で藤枝に来た。
チーム内でうまく移動日が重ねられなかったので、一人ブンブンと300キロあまりを移動した。


日本のオリンピック出場権獲得をかけた最後の戦い(アジア選手権)を12月早々に控えているため、代表クラスは今回出場しない選手が多い。しかし今を時めく我がチームの後輩は、調整合宿の合間を縫って、腕ならしと気分転換を兼ねて参戦してくれた。
「列車で移動します」
ということなので、私の車は無駄にはならなかった。彼の移動のアシストもする。


今年は、長らく出場を続けてきた、全日本社会人、日本選手権、国体と大きな大会を立て続けに欠場し、私にとっては射撃面で、さびしい一年となった。
今回は、数少ない久々の全国規模の大会として、とても待ち遠しかった。少しは練習もしたし、試したい新技術もある。
結果にすぐ表れるとは思わないが、温めたものがどんな具合なのか試すのは、本当に楽しみである。


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すべての姿勢で「共通する」技術、と考えて採用した技術が、意外なことに「立って」撃つときの、重さの配分に関する技術であることがわかる。


立射では、そのことに気づく過程で混乱があったものの、その技術を反映させたパフォーマンスも行えた。
結果的には、差し引きゼロ、という感じで「普通」の結果が出た。
ここ最近のクラブ対抗では、上位入賞はしても優勝できないくらいの点数だったが、今回は全般にトップの得点が伸び悩み、久しぶりに「優勝」のおまけが付いてきた。
西日本選手権以来の今年2つ目のタイトルは、出場大会が少なかっただけに、素直に嬉しい。


「試合と同じように」練習しているつもりでも、試合で試して初めて「意味」がわかったり、「問題点」が浮上したりするものである。「試合」は感覚を鋭くさせ、いつもは気づけないことに気づかせてくれる。
結果を求める試合では、そのことに敏感になりすぎてはいけないのだが、そうではない試合では、そのメリットを十分に活用するべきだと思う。


これから始まる、冬季のインドア競技のシーズンに向けて、楽しみな材料が増えた。ちょっと気合いが入った。


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