モニタとテレビ、あわせて3つ

梱包されたモニタたち



終戦記念日であった。
正午。部屋で、PCに向かっていると町中にサイレンが響き渡る。


首相のあやうい論調や前防衛相の発言の後に、それに対する民意なのか、何かほかのことに対する反射行動なのか、よくはわからないが、非常に印象的な結果となった参院選があって、私のニュースへの感度が変わったためか、それとも実際に情報量が違うのか、「終戦60年」だった一昨年よりも、戦争や平和に関わる動きがくっきりと効果的に伝わる感じがしている。


静かに1分の黙祷を捧げた。


さて、夏休みをしっかり取っている割には、家で時間を過ごすことが少なく、休みだからこそやっておかねばならないことができていない。


10年近く頑張ってきて、突然故障してしまったPC用のCRTモニタ。
祖母が病院の部屋で見るために買って、死後私が使い続けてきたが、ついに液晶テレビにその座を譲った14インチのTV。
家族用にと購入したものの活躍の期間短く、職場へ出向していたがついにその役割を終えたマック(パフォーマ)の15インチCRTモニタ。


この3つのブラウン管を処分することがその「やっておかねばならないこと」の1つである。


相方に役場に問い合わせてもらったところ、「リサイクル法」を真正直に実行すると、「役場から廃棄の許可をもらう=3000円」+「定められた日に業者に引き取ってもらう=3000円」がテレビ1台について必要。しかもPCモニタは受け付けない、とのこと。役場の職員が「これはお金がかかりすぎるので、他の方法もあるようですよ」と助言してくれたという。親切なんだか不親切なんだか…。「PCモニタは製造元に問い合わせよ」とのことだが、製造元のページをWebで調べる限り、不要モニタの引き取りに関する情報はうまく引き出せなかった。


処理業者について調べると、こちらからなんとか送ってしまえば、他の費用なしに処分を請け負ってくれるところがいくつか見つかった。しかもPCモニタもOK。
この方法に決定。


宅配業者に、明日朝集荷に来てもらう依頼をしてから、梱包に取りかかる。
スーパーでもらってきた古段ボールと、家に取ってあった発泡スチロールを使って梱包。なかなか難しいものである。うまく折り目・切り目をつけ、広告紙を丸めて隙間に詰め、しっかりガムテープで貼ること2時間半。ようやく3つの包みができあがった。


面倒なことこの上ないが、こういう面倒くささこそが、「環境云々を意識する」ということが、行動としてはどうあらわれるのか、を示すわかりやすい例だ。梱包資材が意外にたくさん必要なんだなあ。
新しいものを買う時につきまとう、かすかな罪悪感を、どどーんとわかりやすい形で再確認させられているような。


きちんとリサイクルされているのか、されたとしてそれは本当に意義のあるリサイクルになっているのか、など、送り出した後もなお「いいことをした」で済まされないいろいろな問題を孕んでいるのだけれど、今回は2時間半の悪戦苦闘でちょっとした達成感を感じたところで一段落、とさせていただこう。


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