代替わり


コーチをしている大学射撃部では、先ほど秋の大会を終えて新しい幹部が発表された。新しく幹部になった2回生から、あいさつと春合宿についての打診が早速あった。
この学年は、全般に練習熱心でまじめなのに、成績的にはまだ報われていない選手が多い。一般には、こういう状態になると、すぐに全体のモチベーションの低下へとつながってしまうものだが、彼らは、根っからの「射撃好き」らしく、今もまじめな取り組みが続いている。


チームカラーは、幹部となる学年が代わるたびに少しずつ変わっていく。
大学のクラブなど、選手が自主的に運営していくチームにおいて「1年1年必然として起こるチームの変化が、極端に悪い方向へ行ってしまわない様に下支えすること」が、コーチ・監督等「外部」スタッフの一番大切な仕事だと思う。
この時期は、新年度に向けた先行きに不安を募らせることが少なくないが、今回の新しい幹部に対してそういう心配はない。


幹部になった早々から来年の秋の大会に思いを馳せ、1年間でできることはなにか、一生懸命考えている。
SBマスターとなった部員からは、射撃技術についての気づきを書く「公用ノート」を作って、情報を共有する試みについて相談された。
技術については、ちょっと上手い程度の部員の方法論を「右にならえ」するのではなく、もっといろいろな人から指摘されるような仕組みを作って、議論もできるようにしたら?と言っている。


本当は、一貫して指導の出来るコーチがついて、選手本人が(最初は理解できなくても)一つの方法論に取り組むことで成長する、というのがいいのだが、そういう道筋をたどれる環境にはない(よそにもほとんどない)。
次善として、「自分で考えられる選手が伸びられる環境つくり」をまず徹底すべきだ、というのが私の考えだ。


技術についてだけ書くブログを用意して、そこへ「気づき」を書き込み、コメントをいっぱいもらう、というオープンな方法を提案しているのだが、彼らはどうするだろうか?


大きな問題が起こらない限り、私は「技術アドバイザー」に留まることにしているので、あくまで提案するところまで。
実現したら面白いと思うのだけれど…。
楽しみである。


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