強さのタイプ


たまりにたまった家事を片づける一日。
雨じゃなくて良かった。


ぼさぼさになった髪を切りに行く。


ちょうど順番を待っているときにそこで点いていたテレビでパンパシフィックオープンの準決勝が始まった。
マルチナ・ヒンギスマリア・シャラポワ
新旧の女王対決である。


特にくわしい、というわけではないのだが、なんとなく要所要所でテニスは観てきたような感じがする。
はっきりとランキングが実力を反映して、少しずつ少しずつ顔ぶれが変わっていく様が大相撲なんかと似ていて、活躍した選手の名前の記憶がある年代の記憶と常にセットになって甦る。


ヒンギスという選手、タイガーウッズなどと一緒に「ミラクルキッズ」と称されて我々の前に現れたとき、ものすごいパワーがあるとかサーブがめちゃくちゃ早い、とかいうのでなく、しかし勝ちを積み重ねる、不思議な老練さを感じさせるなあ、と思っていたら、その真骨頂を見せてもらう前に姿を消してしまった…。
キャリアを積み重ねることの難しさを知らされた。


カットが終わるまでに試合終了。
戻ってきたヒンギスは強かった。
受けが強く、流れやペースを引き込み、打ち合う前に優位に立つ。


うまく言えないのだけど、私は、こういう強さを目指しているんだ…。
私のしているスポーツでも強さのタイプは、ある。わかりにくいけど、はっきりとある。
…できるだろうか。



「世界で一番受けたい授業」も夕食を食べながら偶然観た。
松井秀喜選手が特別に「緊張」を巡る講義をしていた。松井選手は人間として心から尊敬できるすばらしい選手だ、と日頃感心させられているので、興味津々で観ることになった。
自分がこの1月に、高校生の合宿指導で講義したこととポイントがまったく同じだったので、少し驚いた。


自分が経験から導き出した考えが、高みを追求する異なる経験を通じても到達することを(それも松井選手と同じところに!)図らずも確認することになって、うれしかった。


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