1歳

誕生日の朝



息子が1歳になった。


娘が1歳になった時のことを思い出す。
当時はまだ保育園に行っていなかった娘とは、ずいぶんと違う歩みになっている。
私と息子の普段の有り様は、スリングでぶら下げて一緒に朝ごはんを作ったり、洗濯を干したりと、これは娘の時と変わらない。


1歳の誕生日は娘の時みたいにマクロビケーキかな、と言ったら、ダイズがまだだから、マクロビケーキもダメなのだという。娘の時は、これはまだ、あれもまだ、と食べさせるものをいろいろ我慢する感じだったのに、それでも今の息子よりもずいぶんいろんなものを、もう食べさせてしまっていた。3年を経て、さして不自由を感じることなく、アレルゲンとなる恐れのあるものを避け、「安全」なものだけで、十分満足できるようになっている。幼い子を育てることが板についてきているのかしらと、こんな事で気づく。


朝までよく寝てくれることもあるが、それは本当に稀で、夜中にグズグズと泣いたり、ミルクを欲しがるのが少し早くなって4時台に泣き叫ばれたりする毎日だ。安定してぐっすり眠れるようになる日が待ち遠しい。
ハイハイが始まった時からお尻を高く持ち上げようとする動作が多く、すぐにでも立って歩こうとしてしまうのではないか、と危惧していたが、そちらも全然大丈夫で、今も移動はためらいなく高速のハイハイである。高いところへ手を伸ばしたり、覗き込んだりしたいときにだけ、しっかり何かに捕まって立つくらいだ。
娘は、1歳前後に長く「膝歩き」という、変わった移動方法を使っていた。保育園の先生にずいぶん不思議がられたが、保育園でたくさんの子供たちを見るようになって、その「特異性」がこのごろわかるようになってきた。そろそろ、立とうとしはじめてもいい時期ではあるが、運動の獲得としては実にきっちり手順を踏んできているという印象である。
言葉やコミュニケーションは、娘と比べるとかなりゆっくりだという印象。性差や個性もあるのだろうけれど、家の中で一対一でずっと話しかけられながら育った娘とは、環境もかなり違う。お姉ちゃんがたいていすぐそばにいて、それを追い掛け回している、というのは第1子にはできない育ち方である。


お祝いは明日明後日の土日のどこかでしようという予定である。
ここのところ姉弟で微熱が出て保育園に行けない、というのが続いている。今日は、昼の間に3人して相方の実家へ行ってしまった。
今晩は私だけが、自宅に帰ってきたので、誕生日だが一緒に過ごせなかった。明日、午前中の射撃関連の用事を済ませたら、会いに行こう。


[fin]