リセット


今日は、藤枝にて全国選抜クラブ対抗戦である。今回は、直前までチーム編成に四苦八苦した。
わがチームの編成の困難とは、若干事情が違うが、今年度の秋は、インカレや国体、ナショナルチーム選考会など、大きな試合が切れ目なく続く日程になっていて、その辺りに勝負をかける選手を多く抱えるチームには、今大会への参加をためらわせるところがあった。実際チームまるごと出場をあきらめたところもある。


昨夜の移動も、苦労の連続となった。
ここのところよくお世話になっているのだけれど、今回もNさんに職場まで来てもらって18時に出発した。いきなり事故渋滞に遭遇。迂回にあたってのルート選択も失敗して高速にすんなり乗れず、出だしの躓きがたたって、所要時間6時間。12時前にやっと宿に到着した。
早速ベッドに倒れ込む。夜中に息子に起こされる日々が相変わらず続いていて、恒常的な寝不足でもともと相当に身体は参っており、どうにも体全体が重く硬い。
国体以来、なかなか射撃どころではなく、銃に全く触らないままに来た。…何一つとしていい材料はない。でも、こうやって試合があれば、無理をしてでも撃つ。試合となれば必死でやる。こうしてなんとか繋いでいくのだ。


今日は朝から10m立射を撃つ。
国体までの悪い流れ、今のあんまりなコンディション。「550点台が出たって驚くまい」くらいの覚悟を決めた。この試合のお陰で、こんな状況でも真剣に銃を撃てることを喜び、感謝することにする。


戦略はシンプルに、軸に意識を集めてとにかく心地よく撃つこと、とする。
構えてみると、身体はフワフワすとするが、短いながらも久々に深い眠りが取れたようで、体調はそんなに悪くない。
どことなく心許ない静止だったが、銃は軽く感じた。弾着については、細かいことを言えるような状況ではない。OKと判断できれば、どんどん撃った。


気合とは無縁で、淡々と、しかし丁寧に撃った。少し思うところもあって、アイシェードを約10年ぶりにサイトに取り付けるものにしたのだが、開放感があってこれもいい方に作用した。
頬付けの違いによる弾着の変化について発見もあった。


97 98 97 95 97 98 582
何ということのないスコアである。しかし、ただ時間を挟んだだけなのに、ゆっくりとしかし確実に悪い岸から離れた、と感じた。


この日、50m三姿勢120発も撃った。一体いつ以来か思い出せないほどである。それでも、伏射・立射には手応えがあって「ああ、もっと撃ちたい」という気持ちが再び湧いてきた。
スコアは386 361 358 1105。


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