七五三

晴れ着姿



七五三は数えの3歳ではしないほうがいいかもしれない。昨年、どうしようかと少し悩んだけれど、試しに着せてみようとすると、おとなしく着ていてくれないだろうというのがありありだったので、今年に持ち越した。
満三才になった今年、娘は事前の着物合わせにも嬉々として、「自分が主役」のこの行事を(おそらくそういう行事としては、初めてその自覚を持って)楽しみにして迎えてくれた。
「七五三って、踊るんかな?」
「…お祈りしたら、もちろん踊ってもいいよ」
(衣装をつける)=(パフォーマンスをする)という図式ができあがっているらしいのが可笑しい。


昨日の文化祭は、雨に随分悩まされ、今日もまた空模様は今ひとつ冴えなかったので、どうなることかと気を揉んだ。
来週がピークだとはいえ、昼前はおそらく混み合うだろうと、少し早めに神社に着くように用意を進める。義父母が9時過ぎに来て、娘と相方の着物支度を進めてくれた。神社には両親が一歩早く着いて受付を進めてくれたお陰で、10時半頃に着くと、鳥居周りで写真を撮ってすぐ祭壇のある神殿に入ることができた。
奉納する絵馬に願と名前を書き、祈祷を受ける時にと受け取ったメダルを娘に掛ける。


数組ずつ一緒に祈祷を受けるようだ。衣で仕切られた後ろで待つ間は、少し緊張気味の娘。順番が来て祭壇前に出たとき、ちゃんと正座したのには感心したが、(案の定)2分と持たなかった。あぐらをかいてしまう。となりは七歳らしい女の子だったが、比べるべくもない。数えの3歳らしく、もっと苦労しているところも向こうには見えたりして、なるほどなあ、なんて祈祷の合間に眺める。
祈祷場を出た後も、娘はごきげんで、境内の一角で、あれこれと親や私たちを交えて写真を撮った。
帰りに車に乗ると限界に達したようで、もう脱ぎたい、とチャイルドシートの上でばたばたし始め、わずか10分あまり、家で車を降りる頃には、すっかり怪しい風采になっていた。


家でお祝いの御膳を楽しみ、ゆっくりした。


久々に一眼レフでたくさん撮ったのがうれしくて、テレビに映してみた。よく撮れていた。せっかくだからと、先日設置したプリンターも引っ張り出して、動かしてみた。
新しいiPhotoは、結構なレベルまで容易に編集できるし、最近のプリンタのドライバソフトは複数の写真を印刷する指令が実に簡単に出せる。掃除機でも使うように、ごろごろと椅子の下から引っ張り出してコンセントに挿すだけで、勝手に蓋が開き、紙を挿せば、さっと印刷してくれる。大して身構えることなく、その日のうちに写真を編集して印刷まで。随分進化したものだと実感する。


その後、夕飯までいただいて帰った。
いい七五三だった。


[fin]