ユニバシアード直前合宿

50m練習風景



来週から、ユニバーシアード遠征である。今回は中国の深圳で開催される。
金曜日まで合宿の後、土日で荷物を整えなおして月曜日には現地へ飛ぶ、というスケジュールだ。すでに日本選手団の本隊は現地選手村にどんどん入っており、明日が総合開会式のはずである。射撃競技は、日本選手団の中では殿軍で、しかも銃器の入管手続きの関係でルートも別で深圳入りする。


今回のチーム編成は、JOCの中でユニバシアードがオリンピック・アジア大会ユースオリンピックなどと並べられ、若年トップ選手の一貫育成を図る競技会と位置づけられていることを受け、「ナショナルチーム事業」であることを前面に出したものとなっている。基本的には対象年齢層のナショナルチームメンバーが派遣され、学連で選考する選手で補って団体の陣容を整える、という編成だ。
合宿も、ナショナルチームコーチ主導によるナショナルチーム事業の一環となり、何というか、私の負担は一気に軽くなった。チームを牽引する立場でもないし、だからといって技術面で直前に難しいことをあれこれ言っても始まらない。ましてやKさんが指導に来られている。今回は、これまでに指導したことがある、という選手との関係性から、遠征直前の不安を取り除き、さあ頑張ってこいよっ、と元気に送り出すのが私の主な役割とみた。
私が到着したときには、すでに2日間が終わり3日目。合宿としての流れはもう出来上がっていて、なおさら私がどうこうする余地がなかった。


先般のジュニア強化合宿に続いて、JISSにメニュー管理を依頼した合宿にしているのに、今回のメンバーは、ちゃんとその通りに食べないのが気になった。私とSさんで最初から主導していたら、絶対にありえないことである。
ナショナルチーム」メンバーとはいえ、ここに来ているのは、まだまだ実績よりも見込みで取っているメンバーがほとんどである。本来なら、きっちり「教育」を受ける必要がまだまだあるに関わらず、どちらかと言うとチーム内では放置され、チーム外からは「ナショナルチーム」メンバーだということで、どことなく祭り上げられるような向きがある。
Sさんがジュニア全般に網をかけて指導し始めたのは、今回のメンバーより少し下の年代になり、今回のメンバーは関わりはしていたけれどあくまで学連選手になってからの関係で、私達が指導者色を出す前の端境期になる。食事に限らず生活面などに甘い面が多く見られ、しかし注意が十分に通らないもどかしさを強く感じた。


「知り合いのおじさん」的な、ちょっとお客様っぽい立場での参加だったが、合宿の風景をあれこれ見渡しながら、いろいろなことを考えさせられた。


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