府民体育大会10m


2日目の今日は10m種目。


昨日の50mとBRの試合とは、それぞれが独立した大会になっていて、昨日は昨日で表彰式があった。
財政状況が苦しいなりに、くじや賞品が用意されて、昔から続く大阪ならではの、「みんなで集まって撃つ楽しみ」を尊重する伝統が保たれていてうれしかった。


さて今日の私は、午前9時から立射、その後30分おいて伏射というプログラム。
大会プログラムは3射群編成になっているのだが、毎年、立射・伏射・APとずっと撃っている強者が必ずいて、何というか、本当に射撃を好きな人が精一杯楽しんでしまう様に、こちらもなんだか元気をもらう、という具合になる。


結果から言うと、10mS60Mは、100 97 98 99 92 99 のトータル585だった。
他のシリーズと比べて際立っている、5シリーズ目の「92」がすべて、という感じである。
ただそこでだけ具合が悪かったのではなく、こうなったのには、それなりに必然的な流れがある。


1シリーズ目の「100』が、得点としては目を惹くが、実は結構苦しい内容だった。
若干、自然狙点が右にずれているような感じで、据銃の最終ステップを慎重に仕上げて10点を拾っていくという具合だった。
そんな状況に対して、本当は根本的な改善を施していかないといけないのに、「100』だったばかりに、どことなくそんな状況をうやむやにして「OK」としてしまったのが、のちのちの失敗の源である。
ここのところ、100がほぼ毎回出るようになってきて、「慣れてきた」と思っていたけれど、今思えば、まだ慣れてはいなかったのだなあ。
当然のことながら、いい100があれば、イマイチの100もあるのである。


2シリーズの3失点、3シリーズの2失点、4シリーズの1失点、振り返ればみな、原因は同じところにあった訳で、弥縫策で凌いでいるうちにおかしくなり「92」の第5シリーズとなった。
1シリーズかけて、分析と修正をして、さっき書いたような結論にたどり着いた。
もともとの自然狙点のズレに原因を見出して、ちょっと手間をかけて直したら、最終シリーズはバッチリと戻った。
いい勉強になったけれど、こんなのばっかりだなあ、という感じもする。


さて次は伏射。
今回は、新兵器をいきなり投入して、その評価をする、という「目的」があったので、結構楽しみにしていた。


10mの伏射が、自分の射撃成績において重要さを増しているが、10mで伏射の練習をしようとは、思っていない。
これまでは、立射のセッティングのまま、バットプレートだけちょっと上げて撃っていて、「伏射的」な要素については、50mで積み上げたものをそのまま発揮できず、どちらかというと10m立射のテクニックを「伏射のような」格好で発揮する、というようなところがあった。
それでも、そこそこ必要な結果を得てきているのだけれど、競技として楽しむにはそのへんもちゃんとして、「姿勢」の部分も反映できるようにするのが必要だなと思ってきた。
単純に、SBとだいたい同じセッティングがAR上で再現出来れば、その辺りはちゃんとなるはずだから、このシーズンオフにちょっと銃砲店にお願いしてP70のバットプレートとチークピースのスペアを探してもらって、手に入れた。
4/30の練習の時に、撃ちはしないけれど、SBとARを並べて、同じになるように、バットプレートとチークピースとハンドストップの位置の調整だけやっておいた。


この試合で、50mの時と同じスリング長ではじめて構えてみた。
ローサイトと低いチークピースが、あまりに心地よいので、感動してしまった。
「エアピーだからしかたない」と、今までなんと無理をして撃っていたことか。


どこかでハラハラしながら、弾着の方をアテにして、姿勢全体としてはよくわからないままに「各部の状態を保って撃ち続ける」、ということをずっとやってきたわけだが、こうやってちゃんとセッティングが合うと、一変して、立射などと同じように自分の側から積極的にパフォーマンスの評価ができる。


滑り出しは、ちょっとしっくり来なかったのだけれど、「10.7以上を意識的に狙う競技」という、全く違う相貌が途中から立ち現れてきて、夢中で60発撃ってしまった。面白かった。
1発だけ「?」な外れが出てしまったけれど、いきなりにしては、なかなか手応えのある内容だった。
104.9 104.8 106.0 105.1 104.7 106.3 で、トータル631.8。
優勝した昨年の千葉国体の時が631.2であるから、悪くないスコアだ。


P専用セッティングのために10年ぶりくらいに引っ張り出してきたフロントグローブについているリングが、ちょっと小さい感じがするので、次は以のと同じ大きさに戻そうと思う。
リングと黒点の間の白い部分は、「間合い」みたいなもので、ここを記号的・信号的に片付けるのは感心しない。「間合い」と感じられるようになれば、次は感覚的にしっくり来るかどうか、が大事である。


今日の2種目も、優勝で二次予選へ駒を進めることになった。
ただ「目処が立った」という以上の手応えと、今後への楽しみをたくさん生んだ大会となった。


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