春深まる

公園の鯉のぼり



昨日は、選考会の1日目で辞して帰ってきた。


静岡県の試合運営は、本当に無駄なくスムーズだった。
15時45分競技終了予定のプログラムだったのだが、そこから得点の発表をして、標的類を片付け、選手たちを完全に見送ったにも拘らず、役員全員と会場を出たのは、まだ16時20分だった。
藤枝駅から列車に乗り込んだのが17時頃だったから、早く帰れるだろうと思っていたのだが、なかなかそうはうまくいかないもので、家を間近にして列車が信号機のトラブルに遭ってしまい、1時間あまり余計に車内に閉じ込められた。それでも実家には22時前に帰り着いた。


相方は、聞いていた通り保育園の運営会議に出かけていた。
娘はいったん眠ったかに見えたそうだが、母親の不在にうまく寝付けず、起き出しており、思いもかけず出迎えてもらうことになった。いつも20時ごろには寝かせるようにしているのだが、今日は結局22時半くらいまでごそごそと起きていて、彼女の人生において屈指の夜更かしになってしまった。


今日は、朝から素晴らしくいい天気になった。
わざわざ選考会を1日で切り上げて帰ってきたのは、今日に予定されていた保育園の労働奉仕のためだったのだが、昨晩の運営会議で急遽作業日が延期になったのだそうだ。理由が(ここには書かないが)少し理解に苦しむような類いのものだったので、唖然とした。折角日を空けたのに困ったものである。
子どもの相手ができるのは喜ばしいが、場当たり的に振り回されるのは気にくわない。


家の中で遊び始めた娘をちょっと強引に外に連れ出して、自然公園に行った。
桜は半ば散って、新緑が目立つようになっていた。木々や花壇の花は春を謳歌していて、あちらこちらから明るい黄緑が目に飛び込んでくる。
そんな木々を見上げながら、娘とそこここの遊具で遊びつつゆっくり谷を降りる。


キャンプ場にあるアスレチックに行って、ローラーのついた滑り台をスピードが出るようにしゃがんで靴裏で滑っていたら、勢いあまって私が転倒してしまった。
膝をすりむいたりしたのは随分久しぶりだ。ちょっと情けない。


キャンプ場の広場を池の端まで降りると、高々と谷間の木々に張られたワイヤーから鯉のぼりがたくさんつるしてあった。
青空と新緑を背景に、あたたかな風を受けてゆったりと揺れる様は、見ていてとても気持ちよかった。


普段通らない池の端から脇に入る小道を進むと、周回デッキがあり、娘はうれしそうに走り回った。
さらにその奥の急な階段を上がると、娘がいつも病院に見立てて遊んでいる休憩所のところに出てきた。
「へー、こんな風に道がつながってるんだねえ」と二人で感心しながら、そこからはいつもの道を登って帰ってきた。


[fin]