関西学連選手強化合宿

練習風景



関東は、震災に伴う計画停電の影響で、日常生活が相当に大きな制約を受けているようだ。
大学は、軒並み新学期開始を5月に繰り下げた。学生射撃のスケジュールも白紙に戻っている。
各校の選手たちは、合宿はおろか、練習もままならないと思われる。


そんな中こちらは、予定通りに学生連盟の選手強化合宿が行われることになった。実に幸せなことである。
会場が昨年に続き滋賀県の大津ということで、昨晩は地の利のいい、相方の実家に帰った。
私自身が撃つわけではないため、身軽なものである。もとより撃とうにも、銃以外の道具は彼方にあってどうにもならない。


今朝、予定通り8時半ごろに射場に着いた。
ほどなく、強化合宿参加者も集まり始めた。先般の大震災の時に、石巻に行っていたメンバーもいくらかおり、向こうでの様子を聞くことができた。
私がここで強化選手対象の合宿の指導をすると知って、母校の部員たちも有志を募って練習に駆けつけた。
地元、水口高校の射撃部も、いつものように泊りがけで練習に来て、射撃場は大変な賑わいになった。


強化合宿のねらいは、おもに開幕直前の調整や疑問点の解消にある。
練習できる量は大したことがないが、満遍なく攫えるようにしてすっきりとシーズンを迎えることが大事であろう。
学年に応じて2つのグループに分け、初日の今日は2回生までを50m、それ以上を10m、明日はその逆、とシンプルに全てを試せるプランにした。
見慣れたメンバーも多いが、じっくり接するのは初めて、というメンバーもいる。簡単なミーティングだけして、内容については特にメニューや指示をすることなく様子を見た。
そのうち、自ずとあれこれやり取りをすることになって、自然と考えていた方向に合宿は進んで行った。


雪が激しく舞い、4月が間近とは到底思えない厳しい寒さだった。
母校の学生にも、様子を見て助言する余裕があった。練習への持続的な集中力や取り組みの密度は、強化選手よりずっと彼らの方が高かった。
練習すること、見てもらえることへの「飢え」が、彼らをしてそうさせている。なんとか結果に結び付けてやりたい、と思う。


宿では、部屋に集めてストレッチの講習会をした。
仕事の疲れが噴き出して、部屋に戻ると早々に眠ってしまった。


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