今日も娘と


今朝は、河川沿いの公園に行こう、とまた娘と二人で出かけた。
銀行に立ち寄ってから堤防まで来ると、遠目に柴犬らしき小型犬が繋がれずに歩いているのが見えた。
「犬がいるから違う公園にする」、と逃げるように引き返す。


保育園の散歩で、園児の行列に鎖の外れた犬が吠え掛かってきて、一人が噛まれる、という事故があってから、どうにも犬が怖くてだめになってしまった。
幸い、噛まれた子はたいした怪我でなくて済んでよかったが、危ないことである。娘の警戒心もよくわかる。
「じゃあ、線路の向こうに行くか」と、ここは無理せずに、娘の言うとおり公園を離れた。
普段通らないルートなので、周辺の街並みは近所にありながら知らないところばかりである。
新旧の様々な家、工場や町の建物など、私自身の好奇心が満たされる散歩になった。


ほどなく、「おしっこしたい」と言うので、あらら、と困って、結局家の近くまで引き返すことになった。
すっかり仕切りなおしたあとで、「さて、どうする?」と改めて尋ねると、「汽車の公園に行きたい」というので、よし、わかった、と再び出発した。
休日ならではのことだが、こどもの行き当たりばったりに付き合うと、普段のせせこましい時間感覚を解除してもらうような心地になる。


機関車のところに来ると、今日は、元気な男の子とそのお父さんが先客でいた。
男の子が石炭を乗せるところに登っていて、娘もそれを見て上がりたがった。
いいのかな?と思いながら、一緒に少しだけ上がってみた。石炭がこぼれないように、側板がしっかりついているから、危ないという感じはしなかった。
今日も、運転席でたくさんのハンドルやノブを回してご機嫌の娘。


その後は、奥の広場に行って遊んだ。
コンクリートの舞台のようなものがあるのだけれど、後ろに扇のような壁がついているので、声を出すと屋外なのに響き渡るような具合になる。
娘と、かわりばんこで上がっては、歌を歌う。
保育園でたくさんの歌を覚えてきているのを、次々と披露してくれた。私は、なんでも歌詞がうろ覚えで怪しいので、娘のようには行かなかった。娘が歌ったのを次に私が真似る、というような具合になった。


ひとしきり遊んでから、昼食を食べに家に帰った。


[fin]