振るわず


二日目。
今日は朝イチの射群である。


昨日の問題もあって、どうしたものか、と少し悩んだが、結局のところ、またそういう問題が発生するのかどうか、そこのところを見てみないと次には行けない、という結論になった。
問題のある現象の中でしか、その問題点は見えない。


しかし、始まってみると、今日はそれどころではなかった。
基本的な「調子」が、今日は相当に悪かった。
どうにもふらふらとして、しっかり立てない。
試合とはいえ昨日一日休みを経たことで、ここしばらく蓄積してきた疲れが、どっと出てきたのだろう。
今日は結局、そういう状態のときにどうカバーするか、に終始することになった。


ぐにゃぐにゃの身体に、頭からいちいち指令を入れて、無理やり取りたいと考えている姿勢を作らせ、それを反復して癖づける。そんな作業をプレパレーションから試射の間、一生懸命やって、どうにか撃てそうな状態に持ち込んだ。
第2シリーズこそ、第1シリーズが何とかなったことにほっとして、構えが完全にできあがる前に撃発に入ってしまうミスで失点したが、第3シリーズは狙っていって満射を撃つことができた。


そんな風にして序盤は、何となくだるい感じの身体を鞭打つようにして、時間もかけながら技術でねじ伏せていったが、第4シリーズの中盤あたりからは、ついにそれもできなくなってきた。
後半は明らかに息切れして、点数的に失速。
98 96 100 97 97 96 584で終わった。


終わってみれば、なあんだ、という感じの点数になってしまったが、前日に比べて充実感はあった。
「調子」を当てにできないときにこそ、どのくらい「わかっているか」が試されるところがある。
昨日問題になった部分なども、徹底して頭から作りこんでいく中では解消されてしまうくらいに、一通りの技術のセットは整っているのだなと思った。
こいつをどう安定して使えるようになるか、それがまた難しいのだろうな、とは思うのだけれど。


[fin]