お誕生会と結婚記念日

ろうそくを吹き消す娘



息子を一旦実家に預けて、その足で娘を保育園に送り届け、息子を再び受け取ってから家に戻ってくる、という生活を、相方は日々送っている。
相方の職場からの方が近いところに保育園があって、家からはちょっと距離があるためにこんな具合になっている。


帰りは、夕飯やお風呂をお世話になることが多い。
私も半分くらいは、実家の方へ一旦帰って、全部済ませてからみんなを乗せて家に帰る。


明日が娘の誕生日であるが、たくさんでお祝いできるのは今夜だなあ、ということで、相方からお願いされてケーキを買って帰った。
すでに夕飯も風呂も終わっていた娘を少し待たせて、夕飯を急いで済ますと、ケーキを切ってささやかにお祝いした。
ノンタンのたんじょうび」や「ノンタンのバースデイブック」を幾度もリクエストしては繰り返し読んでもらい、さらにはカレンダーで誰の誕生日が何月か確かめるのを楽しむなど、この半年近く、「誕生日」という自分だけのお祝いの日に期待を膨らませてきた娘は、細い3本のローソクを嬉々として吹き消し、切り分けた中から大きなものを選んで頬張った。
ノンタンのたんじょうび (ノンタンあそぼうよ (9))ノンタンバースデイブック (ノンタン あそぼうよ13)

今日は両親の結婚記念日でもあった。
いい記念日になったねえ、と孫の姿に目を細める両親を見て、ああ、よかったなあ、と心から思った。


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