メールソフトの変更、うまく行かず。


Macユーザーとしてどうなのかな、という気はするけれど、私はメールソフトとして、Microsoft社のEntourageを、もう10年以上使っている。
その前に使っていたEudraのデータを引き継いでいるので、かれこれ15年分の送受信記録をここに溜め込んでいることになる。これは、過去のある時期について、その前後にあったできごとや、当時の雰囲気を思い出したり、関連する文書などを探したりする上で、最も豊かで確実なデータベースである。開くに当たっては、自らの「若気」に当てられて、いたたまれない気持ちになるのとセットであるが、そのくらいに「その当時の自分」がそこには保存されている。


10数年同じソフトを使っていると、周辺の環境は大きく変わってしまう。この後もずっとこのままいけるわけではないことが切実な問題として浮上する。
使っているEntourageOSXが初めてリリースされたときに、一緒に発売されて購入したOffice xのバージョンである。Mac用のOfficeはその後2度バージョン変更があり、そろそろ3度目が行われようかというところである。
Officeファイルを仕事で扱うにときには、Windowsマシンでやってしまうし、Mac上で扱うときにはOpenOfficeでそんなに困らなさそうなので、次のOfficeを買うかどうかは不透明である。最後のG5マシンという、過去の遺産と直結している機材のおかげで今も何とかなっているが、いずれIntelマックと新しいOSに引き継がれたら、今のソフトは実用的には動かせなくなるかもしれない。


ブラウザは今主にFirefoxを使っているのだが、次々とアップグレードが行われていく様はなかなか頼もしい。GoogleChromeにしてもOpelaにしてもSafariにしても今ではフリーの方がそのソフトウェアの永続性を感じさせるような具合になっている。
メールソフトも同じような感じがして、Thunderbirdに乗り換えることを以前から少し考えていた。


少し時間ができたので、今日それに挑戦してみた。


http://www.goodbyeinternet.com/mt/2004/1226024642.htm
を参考にする。
Entourageのデータファイルを.mboxファイルにして、新しくインストールしたThunderbirdに放り込んで認識させるところまではうまく行ったのだが、アドレス帳の移植に失敗した。.csvファイル上でもう少し項目を整理してから取り込めばよかったのだろうけれど、Entourageの潤沢なデータベースのエクスポートをそのまま読み込んだら、対応するフィールドにうまくデータが入らなくて、その後はどうやっても入れ直せなくなってしまった。ライブラリの中のアドレス帳に該当するファイルを削除すれば、また入れ替えられるのかもしれないが、少しここで気が萎えてしまった。


さらにがっくり来たのは、最初期のメールはShift-JISコードなのだけれど、Entourageでは自動的に判別されて何の違いも感じずに読めるのにThunderbirdは本文を表示させて、表示文字コードを切り替えないと読めない。件名などは、リスト上ですべて文字化けしてしまっていて、まったくアーカイブとして使えない。


今回はひとまず切り替えを見送ることにした。
あまり深く考えずに手をつけたのでThunderbirdについてちゃんとわかっていない部分もあるし、他の候補を(新しいEntourageを導入することも含め)もう少し範囲を広げて探してみることもした方がよさそうだ。
今回は急いて結局遠回りすることになってしまった。


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