更新手続きとオーバーホール


今年はとうとうナショナルチーム選考会の出場基準に到達せず、選考会の一部でもある日本選手権が保育園の運動会と重なってしまったこともあって、思い切ってここ10月をオフシーズンにしてしまうことにした。
冬になるとインドアのシーズンが始まる。現在はどちらかというとそちらが私にとっては主戦場なわけで、ここでオフにしておくのは(日本のスケジュール的には意外なようだが)、そんなにおかしいわけではない。


わざわざ「オフシーズン」について意識的になるのは、今年はエアライフルをオーバーホールに出す年に当たっているからである。
ポンプ式のときは、自分で全部ばらしてオーバーホールをしてきたが、圧縮空気式になってからはそうは行かなくなった。2年に1度は代理店にチェックと部品の更新をしてもらう。
預けるとなるとやはり「作業に1ヶ月はみておいてくれ」ということになるので、試合のない期間を見定める必要がある。
年中撃っている、という感覚はあまりないのだが、エアライフルはなんだかんだと相当に年中大会があって、意外に1ヶ月丸々開けられる期間というのは、意識して作らないといけなかった。
愛銃を預けてしまうと、「あー、真剣勝負はしばらく休みだな」と腑抜けるような感じが本当にするから、おかしなものである。


ちょうど、今銃器の更新手続き期間に当たっており、授業が谷間になる今日、半日休みを取って、警察署への手続きに行った。
新しい銃刀法になってから初めての更新で、整えなければならない書類が増えたり、手続き可能期間が減少したり、運用が厳密になったりと、高くなったハードルに少し恐恐として臨んだ。
今回の更新はエアライフルなので、協会からの推薦証という、手続きに不確定な要素が絡む不安な書類は必要なかった。
今回提出する中では、精神科の診断書が一番大変だったろうか。これまで受診したことがなく、どこへ受診にいったらいいか、どんな風にして受診するのか、また病の性格上、一見さんで診断書を書いてくれるものなのか、と不安な要素が山盛りだった。幸い、地元の協会の方から、猟友会が挙げた医療機関のリストの中から実際に受診に行ったときの様子を教えてもらえて、大変助かった。夏休みのうちに予約を取ることができて、私が想定していた範囲の金額や手続きで書いてもらうことができた。
あと今回ふえたものとして、破産者ではないという身分照明を本籍地の役所から取り寄せなければならなくなったり、誓約書へのサイン、書類化された保管状況調査、などがある。


朝一番に警察署に行って、滞りなく手続きは終わったが、書類の確認や証紙の購入などで30分はかかった。警察の側もこれだけ1件の事務手続きに時間を要するのは大変なことであろうと思う。保管庫の立ち入り検査もするということで、その日程も決めた。これも更新のたびにするとはなかなか大変なことだ(私の場合、毎年するということである)。


とまあ、いろいろと思うことはあるけれど、オーバーホールやこういう手続きに感じる「リセット感」は悪くないものである。


[fin]