成長に目を瞠る

アスレチックの娘



週末だ。ようやくの休日である。


娘は長い留守中、「パパは?」としきりに尋ねたという。まあ、一緒にいるときは「ママがいい」ばかり聞いている気がするが、離れればそのようなものなのだろうか。
じゃあ帰ってきたら大歓迎かというと、久しぶりに会うのが照れくさいらしく、顔を隠して「いやー」を繰り返し、挙げ句「あっち行ってー」と言いながら追いかけられて、バンバンと本気で叩かれてしまった。
…これはこれで「大歓迎」である。


私が留守をしている間に、娘の成長が大きく一歩前進することが多い。たしか、最初の寝返りがそうだった。
今回は、トイレに座って大ができるようになったのだという。大会中にメールで知らされて、びっくりした。
おしっこはトイレですることが多くなっていたけれど、大は、座った姿勢ではお腹にうまく圧力がかけられなかったようで、どこかに手をついて直立しないとできなかった。


こぐまちゃんおはよう (こぐまちゃんえほん)
それが、しばらく読んだことのなかった「こぐまちゃん」の絵本を引き合いに出して、
「こぐまちゃんはちゃんとトイレでしてるから○○もトイレでするわ」
と、朝に突然トイレに行って、したという。
何かの間違いかな、と思っていたら、次の朝も同じように言ってトイレに行ったので、「これは、できるようになったんだわ」と相方も確信したらしい。


ここのところ、体重はそう変化がないが、ぐっと背が伸びた。身体のほうの準備が整ったのだろう。
座ってできるようになって、(あまりきれいな話ではないが)大便の方も大人顔負けの立派なものになり、これにも驚かされる。胃腸がしっかり働いているのだろう。喜ばしいことである。


今日は、三人で久しぶりに竹取公園に遊びに行った。
娘の楽しみは立体遊具と長い滑り台のようで、前回の転倒以来、ちびっこゲレンデにはあまり乗り気でない。


ゲレンデは、以前来たときに「人工芝の張替え」が予告されていたけれど、行ってみると、スキーのサマージャンプで用いられているのと同じと思われる、傾斜に沿って敷き詰める長くて太いブラシ状の人工芝になっていた。これならよく滑って長持ちもしそうである。
何分、娘の朝は早いので、ずいぶんのんびりと行ったつもりだったが、着いたのはまだ9時になるかならないかという時間だった。公園はまだほとんど人がいない。ゲレンデの下のところでそりに乗せ、ちょっとだけ滑る、ということをして、「上手、うまくできたねー」と、苦手意識をちょっと除いたら、すぐリクエストに応えて滑り台に向かった。


長いローラー滑り台も楽しんだけれど、それ以上に娘は、様々なアスレチック遊具が愉しいようだった。私が先にやって見せると、娘も「これはできる」、「あれもやる」と、こちらもが目を見張るような動きをたくさん見せてくれた。


いろんなことが出来るようになっていくのだなあ、と感慨深い。
娘にとって私は、ちょっとしたライバルとして張り合う相手だったり、難しいことを手伝ってもらう少し怖いお兄さん、といった役どころのようである。


[fin]