ノプテルで練習


週末、娘の昼寝を見計らって、分析器ノプテルを出しての練習をした。
体調がいまひとつであるし、娘の相手もしたいし、ということで射撃場へ練習に行くのは控えたけれど、放っておける状態ではないので、取った次善策である。


まあ、それだけでもなくて、新しいジャケットを使った時に何が起こっているのかを、客観的に把握して(少なくとも国体については)使用するジャケットについて最終的な結論を出さねばならないが、そのためには一度、ジャケットをとっかえひっかえしながら銃口の動きを比較する作業が要るだろうということがあった。


セットアップは久しぶりだったが、PCもユニットも射撃スタンドを兼ねたハンガーラックにセットした状態で置いてあったので、すぐ組めた。
テストの結論から言うと、新しいジャケットは古いものに比べてうまく支えられていないことが明瞭に出てしまった。左右のスピードの速い微動がすぐに出る傾向があって、それを何とかしようとする反応に体が追い回されていた。
体幹の部分は、素材の柔らかさによる違いであるので、対応できるようにならないといけないと思うのだけれど、右肩周りがフィットせず完全に浮き上がったような状態になるのが致命的なようだった。
同じ採寸表で作っただけあって、見比べてもパーツの大きさなどはほとんど同じなのだけれど、若干カットと縫合の仕組みが違っていて、それがこの痛い違いになっているらしい。


道具の問題以外にも、今回の変更や不調をきっかけに、すっかり難解になってしまっている技術面も解きほぐす必要があり、引き続き「練習」をすることになった。
スコア的に見ても、ノプテルでも同じようにひどい状態で、何かがおかしくなっていることは明らかだった。
一度で何とかしようと思わず、立ち返ることに決めているポイントまで大きく後退して、地味で間違いのない練習に戻す。


その後も、平日の夜、夕食後にごそごそとノプテルをセットして練習をする、ということを少し繰り返してみた。


新しく「平衡を作り出そう」という、少し思い上がった部分があったかも知れない、と反省する。
まずは「がっちりと立てる」ということが先にあって、それをあくまでも崩さないようにして上部構造を構築する、という序列に戻してみて、少し光明が見えた。
軌跡が弾痕に収まる撃発が徐々に戻ってきて、不安は少しずつ取り除かれつつある。
「そうだな」と納得の行く手応えにはまだ遠いが、少しずつ戻していくしかない。


[fin]