水族園にいく

大水槽をのぞき込む



今日で旅行はおしまい。


最終日も海に入る、という選択肢がなくはなかったが、帰りの荷物の支度などを考えるとちょっと大変だし、娘がこのあいだから「水族館に行きたい」と言っていたこともあって、早々に片付けて、須磨の水族園に立ち寄って帰ることにした。


昨年、生徒を連れて出かけたところだったので、勝手はよくわかっている。
大きな水槽とイルカショーだけ押さえて、お昼になる前にレストランで食べてさっと出るのがいいだろう、と見当をつけて、義父と一緒に4人で淡路島を出発した。


賑わっていたけれど、混雑の一歩手前くらいで、小さな子が十分に自分で水槽の間際に行ったり離れたりできるくらいだった。
入ってすぐの大水槽は、予想通り、かなりインパクトがあったようで、しばらく無言でじっと見つめていた。
魚が思ったよりも大きくてびっくりしたようだ。エイやサメはともかく、アジでさえ悠々と泳ぐ姿はなかなかの迫力である。


娘はすぐ、うちにある60cm水槽と比べてくれるのだが、
「おっきいねえ」
「たくさんいるねえ」
と、ひとつひとつ感心しきり。水槽が並んでいる広間では、あちらの水槽こちらの水槽と行ったり来たりしたあげく、あんまり嬉しくって、真ん中で踊ったりしていた。


イルカのショーまでの間、暑さを避けて、地下になっているアザラシ・ペンギン館に立ち寄る。
手すりの上で抱えるようにすると、ちょうど娘の目線が水面あたりに来る。
ここは、なんだか空いていて、ずいぶんゆっくりとすごすことができた。
アザラシが、目の前を仰向けになって泳いで行っては、スロープを這い上がって、係員から魚をもらい、また水中に戻って泳ぐ、と繰り返すのを飽かずに眺めた。


イルカのショーが娘の目にどんな風に映っていたのかは、あまりよくわからない。
音楽に合わせて一緒に手拍子して、ジャンプして水しぶきをあげる様子を一緒に眺めた。


だいたい予定通りに事は運んで、レストランにもスムーズに入る事ができた。
注文するころには、入り口が長蛇の列になっていたから、間一髪と言うところだったのだろう。


ソフトクリームまで満喫し、ストローを握り締めて、ちょうどお昼ごろに水族園を後にした。
ひとまず夏休みはこれでひと段落。


いったん明日は、仕事と保育園、となる。


[fin]