晴明神社

夕日を浴びる晴明神社



今日で授業は終了で、生徒たちは夏休みに入る。
最後の終礼を終えて教室から生徒を送り出すと、今日はすぐに出張に行かなければならず、共に出張する相担の先生と慌しく学校を出た。
担任している生徒と関わりが深いと思われる、少し珍しいテーマの研修会であった。


急性期医療センターの講堂で行われたのだが、その出席者の多さから、そのテーマが「求められている」現在の実態を思わされた。徐々に知られつつあるけれど、そのことが意味していることは、重い。
疲れから来る眠気と戦いながら、という感じになったが、ふんふんと内容を噛み締めて研修は終わった。


相担の先生が卒業した、大学の発祥の地が近いというので、跡地めぐりに少しつきあった。
池をめぐる古きよき時代をそのまま残したような公園があって、年配の方々が思い思いに将棋や碁を打っていた。
その近くにほどなく跡地と記念碑が見つかった。


この周辺、帝塚山というところは、ただ高級な住宅地というだけでなくて、少し前の町並みが路面電車とともに息づいていて、ちょっと日本離れした、モダンでありながらゆったりと時間の流れる、独特の雰囲気がある。
うまく阪堺線の来るタイミングと合わなかったこともあって、しばらく線路に沿って歩いて帰った。
すると、途中で安倍晴明神社が現れて、思いがけず参拝した。


鉄道馬車の停留所跡がそのまま駅になったという天下茶屋から、路面電車に乗りこんだ。
幼いときからよく利用していて、すっかり見慣れている場所のすぐ近くで、ちょっとした小旅行をしたような気分になり、不思議な感じであった。


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