全日本選抜ライフル射撃大会(50m)・第1日目

女子の決勝の模様



インドアの50mダブルマッチ。
荒削りの段階で、いろいろテストや練習をするには最高の大会である。
伏射もエントリーを試みたのだけれど、さすがにランキングなしでは受け付けてもらえなかった。
三姿勢だって、昨年の全日本選手権には出ていないし、たいしたランキングではなかったから、悠々と出られたわけでは決してない。


「出ておかないと、まったく撃たないままになるから」、という感じで出ることが続いていた50mに、それなりに「何をしたいか」を思い描き、少しながらも準備をして臨むのは本当に久しぶりで、胸が高鳴る、という感じがした。


結果的には、立射までは390・374とそこそこ撃てていたのだが、膝射が崩壊。
「安定して座れていて、静止もできている」、という感覚でいながら、大きく8や7まで外れる、ということが続いて、悪夢のような84をいきなり出してしまい、続くS2も90点がやっと。
辛うじて後半取り繕って360、というすごい点になってしまった。
伏射も良くはなかった。風が吹かない射場で、よくわからない弾着のずれが各所で出ていた。


主観的な「安定感」が、ないのはもちろん問題なのだけれど、それが得られても、それ自体がまったくアテにならないこともあることを思い知った。
これだけでも大きな収穫である。
後半、取り繕う中で、軸がきちんとできていなくても、相対的なバランスで静止や安定が生じること、そのときには少しのずれを弾着が大きく表現するような、不安定なグルーピングができることを経験した。


こういう段階だな、と納得できていたので、得点や順位については、とくに心動かされない。
ただ、1124だと、もう下から数えた方が早いのね。
ゆっくりだし、その動き始めも遅かったけれど、ようやく男子の50mまで着実なレベルアップが及んできたことを感じる。
いいことだ。


夜にお好み焼き屋で、Aさんと射撃談義になる。
関西にはよくあるタイプの店で、ずいぶんリラックスできたのだけれど、どうもこの辺の客には人気がないのか、空いている。おいしいのにもったいない。
Aさんは、東京には、こういう店があまりない、と嘆いておられた。


学生に教えているときに遭遇する、学生の勘違いや無理解から生じる、ひっくり返りそうなおかしなエピソードで盛り上がりつつ、お互いの最近の技術的な発見点などを交換し合って、今日の試合も振り返る。
今日、Aさんは、P60でシュートオフに勝ち残り、ファイナルを撃っている。


今日は、「細かい自然狙点の修正をちゃんとやれているかどうか、という基本的なことが、結構成績の大枠を決めているような気がするね」、という結論に行き着く。


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