射撃三昧


今日は、10mの部。
立射60発と、国体本番とあわせて年に2回だけの伏射60発を撃つ。


昨日、一緒にジャケットを作ったSさんと、ウェアについて話す。
無理して新しいのに切り替えなくていいんじゃないか、という結論になった。
ごくごく当たり前な結論なのだけれど、無理して使わなくていいんだ、と思ったとたん、ものすごくほっと落ち着いている自分に気がついた。
その気持ちの落差から、どれだけ、このウェアの変更に重圧を感じていたかがわかる。


着慣れたジャケットに戻して、ほっとしたものの、前日の悪戦苦闘が刷り込まれていたのか、立射60発は、滑り出しの状態が最悪だった。
試射でも落ち着かせられず、仕方なく入った1シリーズ目は95と、ひどいことになったけれど、バランスと揺れに相応のパフォーマンスとわかっていたので、それを修正することに努める。
徐々に問題がわかって、3シリーズからは、通常の状態を取り戻した。
序盤の失点が大きかったが、最後までしっかり撃って587。
Iくんが大躍進の586で、ヒヤッとしたが、1位で通過できた。


引き続きの伏射。
国体の付帯種目になって以来、本番以外ではこの1次予選でだけ撃っている。
しかし、再々国体ではこちらの方が成績がよくて、ずいぶん救ってもらった。
ARPの選手でしょ」とよくからかわれる。
ここ3年は1発も外していない。


取り組む前は、少し馬鹿にしていたところがあったのだけれど、なかなかどうして、この種目には、いろいろなことに気づかせてもらっている。
ちゃんと60発全部10点を撃つ、ということを、実際に当たり前にする経験を重ねさせてもらう、ということだけでも、この種目には感謝する部分は大きい。苦手にしてきた伏射に、転機をなんとか呼び込めたのは間違いなく、この種目をするようになってからだ。
する前には10mの方からこうまでいろいろなフィードバックを得られるものとは思っていなかった。


この道においては、TMVさんという、この種目から(ひょっとしたらAPSかもしれないけど)いかに射撃全般の力をつけることが可能かを身を持って示した、すごい先達がいるのだが、それを身をもって確認する、という以上のことをさせてもらっている気がする。


小数点表示の合計で競うようになってからは、(これ自体は私はあまりいいことと思っていない。特に、ファイナルもあればシュートオフもできたビームの立射においてまで、この方法を敷衍してやっていることには、大いに疑問を感じている)、さらに中心に弾着を集中させる必要が出てきて、また新しいことに気付く契機となっている。


捨象された環境の中で、静止が実現したら、なにが命運を分けるか。
いろいろな要素の中でも、撃発技術を磨くことの重要さ、をストレートに実感できる場面は意外と少ない。


今日は採点機の故障で、小数点審査ができなかったのだが、きちんと600点が出た。
107点台が出たかも知れない、というシリーズがいくつかあって、手ごたえのある、いい練習になった。


試合の出番は1時前に終わってしまったので、その後は慌しく昼食を摂って、昨日必死で取りに帰ったSBで練習する。
こちらは、まだどうするか茫漠とした部分がたくさんある。


[fin]