総会と打ち合わせと忘年会


学生連盟関西支部の総会が今年も関西大学で行われた。
朝に車で相方の実家に向かう途中、モノレールの駅で降ろしてもらい、阪急と乗り継いで会場に向かった。


学生連盟、というのは年々担う学生が入れ替わってゆく「通過集団」である。
業務の引き継ぎだけでもなかなか大変なものだが、きっちりとした運営を支えている規律意識など、無形の文化も伝えていかなければならず、一定の水準を維持していくのは難しい部分がある。
3年程前には、関西でも大会運営に綻びが目立ち、対外的にいろいろ頭を下げる一方で、評議員たちで学生たちの引き締めを図らなければならなくなる状態に陥った。


そのときの反省を踏まえ、昨年に続き今年は、大会運営面で混迷する支部が多い中、主管した全日本学生選手権で他を圧倒する見事な手際を発揮したことに象徴されるように、非常に安定した活動ぶりであった。


まだ有力な私大が射撃部出身の高校生を押さえているために、成績的には関東優位が続いているものの、そこを除けば他の面では、関西が学生連盟全体をリードしていることも少なくない。
たとえば、全般に逆風となることの多い今回の法改正の中で、若年者にピストル競技の可能性が開かれたことは唯一ともいえる順風であるが、ライフル一辺倒になっている現在の学生射撃の中で、これに対して早くからまともに取り組み、すでに一定の基盤が出来上がっているのは関西だけである。


総会は、小さな波風はあったものの、すんなりと12時半までに終わった。
来週には全日本の連盟総会があるが、それに備えて選手強化スタッフで打ち合わせが必要だということで、今日の午後には新スタッフを加えたミーティングが東京で行われることになっている。
総会後、すぐに関西大学を後にして、東京に向かった。


ミーティング開始に遅れること3時間。日本大学に着くと、まだミーティングは続いていた。
今年度の事業内容の整理と評価、強化選手の成績やフィジカル面の数値の推移についての報告。
来年度の強化選手の指定、具体的な強化事業、予定される海外遠征と代表選手選考手続き、それらの強化事業との関連付け、個別に強化の指導をするプロジェクト事業の位置づけ。


総会は学生が発表主体で、あくまでもわれわれコーチ陣は基本的に見守る立場であるため、内容を検討する作業に加え、噛んで含めるようにしてその意味や意義を説き、その説明方法も彼らに伝授しなければならない。


私が着いて1時間ほどで、学生も含めた打ち合わせは終了した。
コーチ陣で忘年会を兼ねた食事をしながら、来年、あるいは学生連盟だけにとどまらない内容についていろいろと話す。
ピストルに関する具体的なアイデア交換では、ちょっとした手ごたえを感じることが出来た。


一昨年の今頃、WUCの監督をいよいよ引き受けなければならなくなったときには、相当に抵抗もしたし、大変な気の重さで心細くもあった。
今、何とか2年の任期を全うしたことが多少の自信となる一方、その間周囲にはだんだん軌道ができて、それを支える人たちも増えた。
少し「事業」らしくなり、負担感がちょっと薄らいだ。うまく「乗せられた」のだけれど、いずれどこかで負わねばならないと思っていたことでもあったので、うまく滑り出せたことを心のどこかでほっとしている。


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