ナショナルチーム選考会・初日


つい1ヶ月ほど前に国体で訪れた下越スポーツハウス。
今回は現在の国内の精鋭だけを揃えて競う選考会である。


国体のときのような賑々しさは全くなく、無駄を排してひたすら運営効率を追及した、飾り気のない空気は昔も今も変わらない。
全日本大会とくっついていた昨年と異なり、単独で開催されている分、その傾向は顕著である。
14年前のNT選考会を何となく思い出した。


A選手の検査を手伝った後、自分もさっと検査を受け、14時まで待つ。
昼食を買いに、コンビニエンスストアを探して少し車を走らせたり、10時半にはすでに試合の終わっていたA選手とふらふらと会場の周囲を歩いてみたりして時間を過ごす。


待ちくたびれたわけではないが、結局、試合は駄目であった。
崩壊したとしか言いようのなかった国体のときよりは幾分ましであったものの、582とひどい結果である。


まず、集中をうまくコントロールできていない。
心配していた通り、整理と定着を図ることなく、新しい材料を抱えて臨んでいる弱みが初めから噴出した。注意を置くポイントがトリビアルで繊細なところにずれ、全体的に弱々しい構えで本射に入った挙句、不用意に「構え」のモードから撃発のモードに入っては、つまらない失点を重ねた。
終盤にやっと試合の流れのようなものができてきたが、時すでに遅し。


結果として、このひどい成績が他と並んでいるのを見るのも苦痛だが、振り返れば、これくらいしか出せない状況である情けなさの方が、より辛い。
いつまでこんな情けないことを繰り返すのか、と呆然となるが、今はどうにもできない。


[fin]