マウンテンバギー


昨日のバザーは、天候に恵まれて昼まではそこそこの客の出足があったらしい。目標額には届かなかったようだがまずまずの売り上げが出て、ほっと一息、といったところのようだ。


バザーでは、集まってくるものと売れるものが噛み合わないことがどうしてもある。元の価格は高いし、状態も悪くないのに、売れ残っては年々価格を下げ、結局二束三文になったのになお売れない、なんてものも出てくる。
中古品を扱う業者は、その辺りの価値判断の的確さを生命線に、生業としているのだろうが、こちらは所詮素人なのである程度そういうものを抱え込むのは仕方がない。


買主に合うようにオーダーされた品や、使用範囲や購買者が限定されるもの、バザー以外で中古品の流通が安定してしまっているものは、必然的にそうなってしまうようである。


今年初めて参加する相方は、そういう「困った品」を、中古品を扱うショップに持ち込んで査定してもらったり、ネットオークションで類似するものを検索したりして、処分する方法を試行錯誤したようだ。


MOUNTAIN BUGGY BREEZE ブリーズ ブラック
その中に、「マウンテンバギー」というのが混じっていた。
チューブの入った立派な車輪を備えたベビーカー、といった感じだが、ベビーカーやバギーが、華奢に軽く、折りたたみのコンパクトさに配慮してデザインされるのに対して、これは専ら走行性能と安定感を優先して作られている。
フレームもしっかりしていて、試しに大人を乗っけても車椅子代わりにできてしまう。もちろんアスファルトでがんがん走っても、乗っている子供は快適だし、砂利道や砂浜、段差なんかも手荒に駆け抜けることができる。


重さもサイズも通常のものより一回り大きくて、「モノの良さ」は魅力的でも買うのにはちょいと勇気がいるかな、とは思うが、見事に何年も売れないのだそうだ。
ショップで査定しても、1000円でしか引き取れない、とのことだった。ネットオークションでも、同様の価格で値が止まっているのを見かけたので、売るとなればそういうものなのだろう。


ショップに持ち込むために実家に一旦運んできたのだが、義母が「結局1000円」という結果を聞いて、じゃあ、うちが1500円で引き取りましょう、ということになった。
バザーの売り上げになるし、物も片付く、ということで一件落着である。
孫たちが来ると使うから、と置いてあるベビーカーの調子が悪いこともあって、これに替えることになった。


早速、と昨日練習から帰ってきてから、娘を乗っけて、近所の神社までひとっ走りしてみた。
ジョギングしながら難なくびゅんびゅん押していける。ベビーカーでは考えられない使い心地である。
娘も快適らしく、怖がらずに楽しんでいた。


座席の下には、相当な量の荷物も積める。
セカンドカーのようにしてこんなものを使うのは相当に贅沢なことであるが、置き場にさえ困らなければ、とってもいい道具である。


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