苦悩


一昨日付けで、ライフル射撃協会のホームページ上の日本ランキングが更新された。
G3プラスグレードの大会成績が完全には反映されてはいないが、これが一応のところ、11月のナショナルチーム選考会出場資格を決めるランキングとなる。


欠けている成績が加えられることで、若干の低下を伴うだろうが、10mは4位と「圏内」らしい結果だった。
50mは、今年度も私の中で「捨て」られた状態であったが、ポイントは1134とそこそこの水準で踏みとどまっていた。しかし、全体のレベルが向上しており、最新のランキングでは1140台半ばでようやく10位圏内。私の位置は相対的に大きく下がって、22位と随分な順位になっていた。


50mはともかく、10mのポイントも、私自身の射撃の状況をしっかり反映している。
もっとひどくなることを覚悟していたので、今年はランキングではっきり引導を突きつけられるのだと思っていた。
今年度は客観的には、はっきり言って見るべきもののない射手に成り下がっている。


ナショナルチーム選考会は、職場の行事と重なっており、さらに翌週には全日本選手権が控える。
全日本選手権については、開催地が地元大阪ということで、これまでなら喜び勇んで出場するところであるが、これも金曜日から試合がある。


こういう、ある種のシンボリックな大会については、予想される結果からどうするかを判断するのではなく、出場する権利を得ている限り、可能な限り参加し、良かろうが悪かろうがそこで今の最善を尽くすべき、と思ってきた。
しかし今回は、どうだろうか。出場すべきか、否か。


ナショナルチーム選考会は全日本選手権と併せたトリプルマッチであり、原則はそれまでの成績から切り離されて、それが独立して存在する。
そうは言っても、11月にいきなり見るべき結果が出せるようになるかどうか。
ただ、ナショナルチーム選考会は、出場資格を得ること自体がそう容易なことではない。「権利の行使/放棄」という点から、素直に放棄をためらう気持ちがあるし、出ることが、ある種の役割を果たすことでもある、という側面もある。


全日本選手権については、特に50m種目について出場の意義に疑わしさが漂う。
現在私の50m種目は、ただ試合で撃つことでキャリアと技術を維持している状態になっており、全日本でまで、そういうことを無理して重ねることに意味があるのか。
しかも、保育園の送迎と相方の出勤に使われる車は、金曜日に融通することがとても難しくなっている。


エントリーの締め切りが、迫っており、決断を迫られた。
ひとまず今日一定の決断をした。


全日本選手権の50m種目は、今年度は出場を取りやめ、併催される全日本選抜戦の10m種目1本に絞る。
新潟で行われるナショナルチーム選考会については、来月初めが締め切りなので、国体中のぎりぎりまで保留し、不出場も含めてそこで考える。


来年度、私の射撃を巡る状況に大きな変化は見込めないが、ひと勝負が必要な年となる。
いつまで競技者としての現役にしがみつくのか、という声もなくはない。
自身へのもどかしさとともに、悩みは尽きない。


[fin]