落胆

散々だったファイナル



社会人選手権最終日。本命の10mS60Mである。
今年から、男子が3種目エントリーできるようになり、昨年までのように50m伏射と10m立射で選手が割れる、ということがなくなって出場しようという選手全体で競える環境になった。


体育館に仮設された会場は、バッフル慣れした射手には無駄に空間が多く、そこへさらに空間を区切る紐のない電子標的ということもあって、まるでビームライフル会場のような趣だ。
振動防止のために敷かれた真新しいコンパネの上に立つと、建設中の現場にいるみたいである。


出だしは96と、昨日の伏射と同じように失敗した。
まったく、反省の生かせない自分が情けない。
15発と決めている試射の間に、身体を十分に射撃姿勢にフィットさせられないのである。これは練習の不足が背景にある。
電子標的のモニタにどうしても気をとられて、フォロースルーが短くなる傾向にあることも原因に思われた。


そこには注意を払って以後撃ち進めると、99 98 98とまずまず元に戻る。
失点の多くは、狙点のずれをそのままにしてしまったもので、理解できるものばかりであった。
ただ、調子はよくない。
静止のレベルは低く、撃発のタイミングにもしっくりこないものを感じる。


ところが、最後の2シリーズでおかしくなった。
予測と異なる弾着が出る。
最後4発が8 9 9 9と5失点して95という最低な終わり方になった。
何が起こっているのか、わからない。
失点は右に流れる傾向だ。一応いろいろ検討しながら撃ったが、単純な1要因ではなさそうに思う。
582は、またまたひどい結果である。


ファイナルでもこの傾向は変わらなかった。
初弾にエアーを入れ忘れて、あわてて大失点したのはともかく、その後も、同様に右に外れる傾向が続き、96.1という目もあてられないようなひどい点数で8位に終わった。


今シーズンの成績の経緯を見ると、明らかに曲がり角に来ている。
このままでは、どんどん駄目になる、という危機感を強くする。
選考会に向けたランキング算入の、最後の試合であったが、それどころではない。


これまでと異なって、国体でなんとかしたいという思いが強くなったが、どうなるか。
もう少し長期的に、建て直しを地道にする必要がある状況である、と思う。


[fin]